難聴
音は外耳から入り、鼓膜を含めた中耳、内耳(神経)に伝わり、内耳で電気信号に変換され、脳に伝わり音として認識されます。音の伝導経路のどの部位での障害であるかにより、耳垢、中耳炎、突発性難聴、老人性難聴、聴神経腫瘍など様々な疾患があるため、しっかりとした診断と対処が必要です。
めまいは、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、突発性難聴に伴うめまいなど様々な原因で起こります。めまいやふらつきの症状に対し、眼球運動の検査やからだのバランスの検査などにて原因精査し、診断・加療を⾏っています。
⽿鳴りは様々な治療法が試みられていますが、完治が難しい病気です。2〜3 週間以内の発症であれば、内⽿の循環改善、代謝改善薬、ビタミン剤などで内服加療をします。
しかし、発症して時間経過が⻑いと慢性的な状態となり、薬物療法の効果は乏しくなります。
その際は⽿鳴に対し、別の⾯からアプローチをするTRT 療法(⽿鳴順応療法)があります。
これは、カウンセリングとTCI 治療器(Tinnitus Control Instrument=⽿鳴治療器)、または補聴器を装⽤することにより、「⽿鳴りを意識しないように訓練する」 そして、⽿鳴りに「慣れる」 ということに焦点を当てた治療法です。
この治療については広島⼤学病院⽿⿐咽喉科で専⾨外来があるため紹介しています。
また睡眠不⾜、過労、ストレスなどは、⽿鳴りの悪化要因になるので注意が必要です。⽇ごろから⼗分な睡眠をとり、過労をさけるよう⼼がけましょう。また⾳楽を聴く、スポーツ
をするなど、⾃分なりのストレス解消法をみつけておくことも⼤切です。
ダニ、ホコリ、カビなど年間を通して存在するアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因物質)が体内に侵⼊することで、⿐の粘膜にアレルギー反応を起こし、くしゃみ、⿐⽔、⿐づまりなどの症状が⽣じる病気が通年性アレルギー性⿐炎です。
スギ・ヒノキ・カモガヤ・ヨモギ・ブタクサなど、季節ごとの花粉によってアレルギー反応が起きる病気は季節性アレルギー性⿐炎(花粉症)で、スギ花粉症が有名です。
当院では、内服、点⿐薬、ネブライザーなどの保存的療法やスギやダニに対する⾆下免疫療法を⾏っております。
鼻の周りにある副鼻腔という空洞に炎症が起こり、膿がたまったりポリープができるのが副鼻腔炎(蓄膿)で、黄色い鼻水や、のどに鼻水が流れる感じ、頬の痛みや頭重感などの症状が出現します。鼻の処置や薬での治療を行います。
改善の無い方、ポリープが多い場合、真菌(カビ)や腫瘍が疑われる場合は手術が必要となるため、近隣の総合病院に紹介させていただいております。
急性の扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎などの炎症性疾患に対し、消炎治療を行っております。腫瘍の早期発見も念頭におきながら、内視鏡(ファイバースコープ)にて詳細に観察して診察します。咳に関しては呼吸機能検査も活用し、様々な鑑別疾患について精査しながら、治療を行っております。
成⼈男性の 3~7%、⼥性の 2~5%にみられるといわれており、いびき、⽇中の眠気、夜間頻尿、起床時の頭痛などの症状があります。当院では携帯型装置による簡易検査、さらなる精密検査である睡眠ポリグラフ検査(PSG)のどちらも⾃宅で検査可能になるように対応しております。重症な⽅の治療法である CPAP(持続陽圧呼吸)療法の管理についても⽿⿐咽喉科としてしっかり⿐閉対策も含めて、治療しております。