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杉本クリニック院長 医学博士
杉本 嘉朗

診療科目
耳鼻咽喉科・ 呼吸器科・内科・アレルギー科

トピックスは私が気になった医療関係のニュースを色々なメディアから抜粋して紹介します。

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  1. ジカ熱、デング熱感染拡大 病を運ぶ蚊、退治せよ
  2. ジカ熱緊急事態宣言 中南米で感染拡大
  3. ジカ熱 ワクチン・特効薬なし
  4. リンゴ病 妊婦感染に注意
  5. おたふく風邪 流行の兆し 髄膜炎や脳炎合併症注意

ニュースの詳細

1.ジカ熱、デング熱感染拡大 病を運ぶ蚊、退治せよ

中南米などで猛威を振るうジカウイルス感染症(ジカ熟)国は、妊婦が感染すると頭が小さい「小頭症」の赤ちゃんが生まれる可能性が高まるとされる。ジカ熱のウイルスを運ぶのは、蚊だ。蚊に刺されるとかゆいだけでなく、ジカ熱やデング熱、マラリアなどの病気に感染する場合がある。このため、蚊の退治を目指す研究が世界中で進んでいる。
2014年8月、約70年ぶりに日本でデング熱が確認され、流行した。デング熱のウイルスを人から人へと運んだのは、蚊だった。

蚊は世界中で約3500種類が報告されており、種類によって媒介する病気が異なる。世界で年に約2億人が感染し、子どもを中心に約60万人が死亡するマラリアは、ハマダラカという蚊が媒介する。
ジカ熱やデング熱を媒介する蚊は熱帯地域に多いネッタイシマカや、温帯地域に多いヒトスジシマカだ。ヒトスジシマカは青森県南部より南の日本国内に広く生息する。海外でジカ熱に感染した人が国内で蚊に刺されると、その蚊が別の人にジカ熱をうつし、感染が拡大する恐れがある。

対策のひとつは殺虫剤だが、乱用すると蚊が殺虫剤に耐性を持ち、効果が薄れることがある。そこで、放射線照射や遺伝子組み換え、ゲノム編集回などの技術で、効果的に蚊を退治する試みが本格化してきた。
蚊に放射線を当てて不妊化する技術の開発は、国際原子力機関(IAEA)が支援する。人を刺すのはメスの蚊なので、不妊化したオスを野外に放っても刺される心配はない。

日本では1970~90年代に沖縄県で、ゴーヤーなどの野菜や果実の害虫であるミバエを駆除する手段として使われ、根絶に成功した例がある。だが、自治医科大の山本大介助教は「蚊で、どの程度の効果が出るかは未知数」と話す。

「媒介しない」遺伝子挿入

遺伝子組み換え技術で、子孫が繁殖しないようにする技術もある。英オキシテック社は、オスの遺伝子を阻み換えて、野生のメスと交尾すると子どもが成虫になる前に死ぬようにした。2010年にカリブ海の英領ケイマン諸島で、この蚊を330万匹放つ実験をしたところ、蚊の数が5分の1に減ったという。

米食品医薬品局(FDA)は今年3月、同社の技術について「人の健康や環境への影響は無視できる」と予備調査結果を発表した。今後、.米フロリダ州で野外実験が計画されている。

ただ、広い陸地では周囲から野生の蚊が入り込むため、畠以外で効果を持続するのが難しい。 そこで、ゲノム編集で病気を媒介しない蚊をつくり、蚊の集団をまるごと変えてしまう手法の開発が進められている。病気を媒介しない遺伝子を、ゲノム編集で蚊の片方の染色体に組み込み、自動的にもう片方の染色体にも入るようにする。すると、子孫は代々、両方の染色体がその遺伝子を持つことになる。

この方法は「遺伝子ドライブ(駆動)」と呼ばれ、理論的にはいずれ、すべての蚊が病気を媒介しなくなる。米カリフォルニア大アーバイン校などのチームは昨年11月、マラリアを媒介しない遺伝子が、子孫の蚊に受け継がれることを確認したと発表した。
抜本的な解決策になり得るが、生態系を大きく変える恐れもある。農業・食品産業技術総合研究機構の笠幡めぐみ研究員は「多角的な議論が必要だが、研究を進める価値はある」と強調している。

水たまりに要注意

昔ながらの対策も、今なお有効だ。国立感染症研究所の沢辺京子・昆虫医科学部長は「蚊を減らすには、幼虫のボウフラがすむ水たまりをなくすのが最も効果的」と話す。植木鉢や空き缶のたまり水にも、注意が必要だ。東京慈恵会医科大の静脈滑際教授(熱帯医学)は「蚊に刺されないように、長袖を着て、虫よけを使ってほしい」と呼びかけている。

ジカウイルス感染症(ジカ熱)ジカウイルスを持つ蚊に刺さされることなどで感染し、発熱や発心、関節痛などの症状が出る。治療薬やワクチンはない。感染者の8割程度は無症状とされ、症状が出た人も通常は数日から1週間程度で治る。性的接触による感染が疑われる事例も報告されている。ジカ熱が流行するブラジルでは、「小頭症」の子どもが多く生まれ、米疾病対策センター(CDC)は4月、「ジカ熱が原因と結論できる」と発表した。

ゲノム編集 生物それぞれが持つ全遺伝情報(ゲノム)の一部を、まるで文章を編集するように自由自在に書き換える技術。DNAを切断する「はさみ」役の酵素と、切断した位置に控訴を案内する分子を組み合わせて使う。主に3種類の方法があり、2013年に米研究者らが発表した「クリスパー・キヤス9(ナイン)」は、簡便で安価なため世界中で普及した。日本でも難病の治療法開発や、作物の品種改良などに利用する研究が進んでいる。

2.ジカ熱緊急事態宣言 中南米で感染拡大

世界保健機関(WHO)のマーガレットチャン事務局長は、2月1日中南米で拡大する感染症「ジカ熱」について、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。WHOの緊急事態宣言は、2014年8月のエボラ出血熱以来となる。世界各地で感染例が確認され、米が渡航警戒地域を拡大するなど各当局は危機感を強めている。

チャン氏は記者会見で、ジカ熱の流行地で小頭症の子供が多く生まれている状況について「異常事態だ」と懸念を示し、各国が協力して拡大阻止に取り組む必要があると述べた。流行地への渡航制限などは求めていないものの、妊婦が感染地への渡航を延期することは選択肢になるとの見解を示した。

WHOによると、ジカ熱は昨年5月にブラジルで発生。中南米を中心に25か国・地域に広がっている。
米疾病対策センター(CDC)は1日、渡航の警戒を呼び掛ける地域に、新たに中米のニカラグアやコスタリカなど4か国・地域を追加すると発表した。警戒地域は30か国・地域になった。CDCによると、1月28日時点で米国本土では2015年以降、31人の感染が確認された。いずれも旅行先での感染とみられる。
ロイター通信によると、2日オーストラリアでカリブ海地域から帰国した旅行者2人の感染が判明した。タイでも、1月29日の時点で、今年に入り1人の感染が確認されている。

3.ジカ熱 ワクチン・特効薬なし

ジカ熱は、ジカウイルスを持ったネッタイシマカに刺されることで感染する。ウイルスは1947年にアフリカ・ウガンダで見つかり、発見された森の名称がつけられた。
2~12日の潜伏期間後、発熱(38.5度以下)や頭痛などが2~7日続く。急激な筋力低下などの症状が現れるギラン・バレー症候群を発生したケースもある。症状がでいない人も8割ほどいる。WHOによると、ジカ熱予防のワクチンはない。WHOは今後1年間に中南米だけで300万~400万人が感染するとみる。

ブラジルでは、頭が小さい「小頭症」の子供が相次いで生まれ、関連が疑われている。輸血や性交渉による感染報告もある。
日本政府は妊婦に流行地域への渡航を控え、渡航者には長袖、長ズボンの着用と蚊よけスプレーの仕様などを呼び掛けている。1月15日、感染症法に基づく4類感染症となり、感染者の保健所への報告が義務づけられる。

4.リンゴ病 妊婦感染に注意

子供の頬が赤くなるリンゴ病として知られる「伝染性紅斑」の患者数が、この冬、過去10年間で最も多くなっていることが国立感染症研究所のまとめでわかった。妊婦に感染すると、流産や死産につながることもあるため、感染研では予防を呼び掛けている。
まとめによると、昨年1年間に、全国約3000か所の小児科から報告がされた患者数は9万8500人と過去10年間で最多だった。

伝染性紅斑はウイルスを含む飛沫を吸い込んだり、物に触れたりすることで感染する。1~2週間の潜伏期間後、発熱や筋肉痛などを訴え、その1週間後に両頬が赤く腫れる典型的な症状が表れる。患者の9割以上を9歳以下の子供が占めるが、大人の集団感染事例もある。妊娠中に感染した69人のうち、35人が流産し、14人が死産だったとの報告もある。

5.おたふく風邪 流行の兆し 髄膜炎や脳炎合併症注意

耳の下が腫れる「おたふく風邪」(流行性耳下腺炎)が全国的な流行の兆しを見せている。主に子どもの病気として知られているが、抗体がない大人も感染する。脳炎などの合併症を起こす可能性もあり、国立感染症研究所が注意を呼び掛けている。
おたふく風邪は、ムンプスウイルスに感染して起きる。耳下腺や顎下、舌下腺といった唾液を分泌する腺が炎症を起こし、耳の下から顎の回りがはれる。発熱や痛みを伴うこともある。

感染研感染症疫学センター第三室長の多屋馨子さんは「4~5年の周期で流行している。冬から夏にかけてピークになる可能性があり、今後も注意が必要だ」と話す。
おたふく風邪は、唾液を介した飛沫感染が主になる。2~3週間程度の潜伏期間の後に症状が出て、通常は1~2週間で治まる。
現時点で効果的な治療法はなく、解熱剤や痛み止めなど対症療法がとなる。口を開けたり、そしゃくしたりすると痛むので、刺激が少なくのど越しがいいものを食べさせ、脱水に気を付ける。

おたふく風邪は、無菌性髄膜炎や脳炎などの合併症を起こすこともある。。医師で新潟大学教授(小児感染症)の斉藤昭彦さんは「頭痛や嘔吐、けいれんなどがあれば、髄膜炎や脳炎などを疑う必要がある」と注意を促す。思春期以降に感染すると、睾丸炎や卵巣炎を起こす場合もある。

また1000人に1人程度の割合で難聴になると報告されている。片耳だけ聞こえない例が多いので、「特に子供については、両耳がちゃんと聞こえているか、保護者が発症から2週間程度は注意してほしい」と多屋さん。
唯一の予防法はワクチン接種だ。国内では「任意接種」となっているが、斉藤さんは「ワクチンで予防できる病気なので、今からでもぜひ予防接種をしてほしい」と勧める。補助を出している自治体もある。

ワクチンは2回接種が基本で、1回目と2回目は1か月以上空ける。4週間ほど過ぎると、効果が確かなものになる。
一度感染すると抗体ができるが、かかった覚えがない人やワクチンを接種したかどうかはっきりしない人は、抗体検査をするとよい。
流行期はなるべく人込みを避ける。また、感染者に接することがある人は、くしゃみ、せきで直接飛沫を浴びないようマスクをすることも大切だ。

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