2.水のおいしさとは? ミネラル含有量が左右

蒸し暑い季節は水分補給が欠かせない。おいしさをうたったミネラルウォーターも多いが、そもそも「水のおいしさ」とは何だろう?
横浜市水道局水質管理課長の高須豊さんは「おいしさを左右する一つは適度な硬度」と説明する。硬度は水1リットルに溶け込んだカルシウムとマグネシウムの含有量。世界保健機関(WHO)の基準では、120ミリグラムを境に、これより含有量が少ないと「軟水」、多いと「硬水」と呼ぶ。

ミネラルウォーターも水道水も自然界で岩石に接し、岩石に含まれていたカルシウムなどのミネラルが溶け込んでいる。カルシウムには主に甘味、マグネシウムには苦みがある。ミネラルの少ない軟水はまろやかでさわやか。一方、硬水は苦味や重みを感じ、人によってはしつこくて飲みにくい。ごく微量のため、意識しての見比べないと、感じ取れない人もいる。

日本の地質はミネラル分に乏しいうえ、傾斜が急なため水の流れが速く、岩石に接する時間が短い。このため軟水が多い。欧州や北米はその逆で硬度の高い水が生まれる。

水道水の硬度は全国平均で1リットルあたり50ミリグラム。関東地方では同50~80ミリグラムだ。軟水に慣れあ日本人には同10~100ミリグラムが飲みやすくおいしいとされる「おいしい水 六甲」(アサヒ飲料)は同32ミリグラム。もちろん、おいしさは好み次第。フランスから輸入される人気の水「エビアン」(伊藤園)は304ミリグラムの硬水だ。さらに硬度の高い「超硬水」という水を好む人もいる。

ミネラルは長く外気や熱に触れたり、時間がたったりすると、別の物質と化学結合して、味を含む本来の性質を失う。ミネラルウォーターに、開封後は早めに飲むか、冷蔵庫に入れるよう、注意書きされているのはそのためだ。開封しない場合も賞味期限は1、2年とされる。

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