広島市中区の耳、鼻、喉の専門医、耳鼻咽喉科、アレルギー科、呼吸器内科

きになる医療ニュース 

最近の気になるニュース

  • 劇症型溶連菌 最多ペース
    急激に重症化する「劇症型溶血レンサ球菌感染症(STSS)」の患者数が、過去最高だった2023年を上回るペースで増えている。国立感染症研究所は今年3月24日までに556人が報告されたと発表した。前年同期の2.8倍に上っている。
    STSSの原因となる「溶血性レンサ球菌(溶連菌)」はありふれた細菌で、子供の咽頭炎を招くA軍溶連菌がよく知られている。通常は風の症状で済むがまれにSTSSを発症する。急増する要因ははっきりしないが、感染力が強いとされる菌のタイプが34%を占めていた。
  • 国産コロナワクチン 続々
    新型コロナワクチンから約4年、第一三共による初の国産ワクチンの接種が進み、他にも複数のワクチンが最終段階に入っている。
    第一三共製ワクチンは昨年11月、流行の主流となっているオミクロン株対応のものが承認された。接種を行っている田幡医院の田幡雅彦院長は「パンデミックの際にはどの国も時刻を優先する。国産ワクチンがあれば安心だ」と歓迎する。
    mRNAワクチンは病原体が入賞できなくても、遺伝子情報さえ分かれば迅速に作成できる。米ファイザーとモデルナは新型コロナが流行した2020年、1年足らずで開発した。
    第一三共は、mRNAの長さを先行品の4分の1程度に短くしたことで、揺れや衝撃に強くなり、2~8度の冷蔵で輸送・保管ができる。
    米国に差をつけられたものの、ワクチン開発は通常10年程度かかるとされる中、第一三共は開発の本格着手から約3年半で実用化させた。
    実は同社は、がんや遺伝子疾患などの治療を念頭に、約10年前からmRNAを使った医薬品開発の研究に取り組んでいた。遺伝物質を体内に送り届ける技術の研究を続けており、この二つの技術でワクチン開発が実現したという。
    次のパンデミックに備えた研究体制の整備も進んでいる。政府は22年3月、ワクチン開発の司令塔として「先進的研究開発戦略センター(SCARDA)」を設置。1500億円の基金で企業や研究機関を支援している。
  • 新肥満症治療薬ウゴービ
    痩せる糖尿病治療薬として注目を集めた薬と同じ成分の肥満症治療薬「ウゴービ」の保険適用での処方が始まった。かねて美容やダイエット目的の乱用が問題になってきたが、適切に使えば健康上の効果は大きい。米科学誌サイエンスも2023年の革新技術に選んだ。肥満症の治療に携わる医師は「画期的な薬だからこそ、メンタルや栄養面での悪影響には気をつけたい」と訴える。
    ウゴービは「GLP1(グルカゴン様ペプチド1)受容体作動薬」というタイプの薬でデンマークのノボノルディスクが開発した。セマグルチドという成分を1週間に1回、皮下に自己注射する。この成分はもともと、2型糖尿病の治療に使われ、膵臓の細胞に作用して血糖値を下げるインスリンを分泌させるほか、脳に働いて食欲を抑える。胃の働きも鈍くするため、顕著な体重減少効果がある。
    しかし副作用もある。胃の働きを抑えるため、吐き気や胸やけ、さらには便秘や下痢も多い。糖尿病治療薬と併用する場合は低血糖値にも注意が必要だ。頻度は高くないが、急性膵炎や胆石の恐れもある。
  • 東広島PFSA 指針値の300倍検出も
    東広島市内の瀬野川水系周辺の井戸水から国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える有機フッ素化合物(PFAS)が検出された問題で、市は米軍川上庫弾薬近くの12地点で指針値を上回った発表した。指針値の300倍となる1万5千ナノグラムを検出した地点もあった。
  • PFAS健康影響研究
    発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)を巡り、環境省は18日北海道大と兵庫医科大、国立医薬品食品衛生研究所に委託して健康影響について研究を始めると発表した。PFASは免疫機能などへの悪影響も懸念されているが不明な点が多く、治験の拡充を目指す。
    研究は3年間の予定で、6月ごろ開始。北海道大は胎児期から10代後半までの約700人分の血液に含まれる約30種類のPFAS濃度などから発育や脂質代謝への影響を研究。兵庫医科大はマウス実験でワクチンの効果を低下させる免疫抑制があるかどうかを調べ、国立医薬品食品衛生研究所は分子レベルで毒性のメカニズム解明を目指す。
  • 加熱式たばこはなぜ売れる?
    中国新聞7月19日に掲載されました、加熱式たばこについての記事からの抜粋です。
    「加熱式たばこが売れている。紙巻きたばこより害が少ないという証拠はなく、依存症を起こすニコチンを含むため禁煙にもつながらず、呼気中の有害物質による受動喫煙も懸念される。それでも売れる背景には、政府の広告規制の緩さがある。
    喫煙率は減少傾向が続く。2019年の国民生活基礎調査で男性は28.8%と初めて30%を切り、女性は8.8%だった。」とあります。
    加熱式たばこのメリットは、タール摂取量を約9割削減できることや、部屋にヤニがつかないこと、においが残りにくいことなどのようですが、たばこ葉に熱を加えてニコチンを発生させており、煙が出ない代わりに、たばこ葉に含ませたグリセリン類によって、蒸気を発生させており、加熱式でも推奨されるものではないということを理解する必要がありそうです。
  • 頭頸部がん頭頸部がん
    頭頸部とは顔面から首までの範囲をいいます。この部分のがんはすべてのがんの約5%を占めています。頭頸部がんとは口、鼻、喉、耳などのがんの総称です。年間約4万9千人ほどが発症しています。甲状腺がんを除くと、舌がんなどの口腔のがんで9割弱を占めています。主な原因は喫煙と飲酒とされており、50歳代以降発症が多い。特に増加が目立つのがヒトパピローマウイルスによる中咽頭がんです。子宮頸がんを引き起こすものと同じウイルスで40歳代男性の発症が目待ちます。欧米では予防のため、積極的に子宮頸がんワクチンを勧めています。日本では公費助成はないものの男性でも接種可能です。
  • 便秘に認知症リスク
    排便回数が少なく、便が硬い便秘気味の人ほど、将来認知症になるリスクが高いことが、国立がん研究センターの調査で分かった。多目的コホート研究班が国際専門誌に発表した。
    排便習慣と発症との関係を分析したところ、毎日1回排便する人に対して、週3、4回の人は男性で1.46倍、女性で1.16倍、認知症リスクが高かった。週3回未満の男性で1.79倍、女性で1.29倍とされに高まった。認知症予防のために排便の回数を改善しておきましょう。
  • 読売新聞8月2日の記事から「がん経済負担年2.8兆円」 1兆円は予防可能
    国立がん研究センターなどは1日、がんが社会に与える経済的負担は年間約2兆8000億円で、うち約1兆円は予防できる可能性があるものだったと発表した。「禁煙やワクチン接種など適切な予防対策を行えば、命を救うだけでなく、経済的な負担の軽減も期待できる」としている。
    研究チームは、2015年に国内で治療を受けたがん患者のべ約400万人について、医療費と、欠勤・休職や死亡に伴う労働損失を推計した結果、医療費と労働損失を合わせた経済的負担の総額は、約2兆8000億円だった。
  • 遺伝性乳がん・卵巣がんの予防切除 半数が未実施
    遺伝性乳がん卵巣がん症候群HBOC)の女性に対し、将来の発生リスクを減らすために、健康な乳房や卵巣を摘出する予防切除を実施している病院は、がん検診連携拠点病院の中でも約半数にとどまという調査結果を日本乳がん学会などがまとめた。遺伝医療に詳しい医師やカウンセラーの不足が要因とみられるという。
    遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC):遺伝性のがんの一種。BRCA1、2という遺伝子に変異がある女性は、70歳までに6~7割が乳がんに、2~5割が卵巣がんになるとの報告がある。乳がん患者の約5%、卵巣がんの10~15%が該当するとされる。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが
    HBOCとわかり、両乳房、卵巣を予防切除したことでも知られる。
  • 遺伝子治療 米欧に出遅れ
    体内に外から遺伝子を送り込んで難病やがんを治す遺伝子治療が、米欧で急速に実用化されている。緒療法がない病気の克服につながると期待されているが、日本では独自の開発や地検が進まず、周回遅れの状況だ。
    遺伝子疾患の患者は遺伝子の塩基配列に異常があり、特定のたんぱく質が正常に作られなくなって、体の機能に様々な影響がでている。遺伝子治療は、患者の細胞内に正常な遺伝子を送り込んで追加し、治療効果を得ようとする医療技術だ。
  • 再生医療と一体化推進
    遺伝子治療薬の独自開発で出遅れが目立つ日本勢だが、風向きがっ変わりつつある。米欧では治療可能な病気が、日本では治療できなくなるという危機感が高まっているからだ。
    政府は、「iPS編重」が指摘された良さ印配分の割合を見直し、今秋にも再生医療と遺伝子治療の研究を一体的に推進する中核拠点を設置する方針だ。遺伝子治療薬の市場規模の急速な拡大を受け、国内製薬大手のアステラス製薬や第一三共も研究開発を本格化し、海外勢に対抗しようとしている。
  • 肝臓病の赤ちゃん治療に
    重い肝臓病の赤ちゃんに、体の様々な細胞になれる胚性幹細胞(ES細胞)から作った幹細胞を移植する国立成育医療研究センターの臨床試験で、安全性と効果が確認できたとして、国に承認申請される。国内初の承認申請で、承認されれば来年度中にも実用化の可能性がある。
  • 脳の発達、食習慣が影響か 感情制御が苦手な幼児
    感情のコントロールが苦手な幼児は特定の腸内細菌を多く持つことが分かったと京都大学、明和政子教授(発達科学)らのチームが国際学術誌に発表した。野菜の摂取頻度が低く、偏食の傾向も確認された。腸内細菌は食習慣が影響し、3~5歳に基盤が形成されて生涯かわらないといい、チームは幼少時の食習慣が脳の発達に影響する可能性があるとみて研究を進めている。カボチャなどの緑黄色野菜の摂取頻度が低い傾向も確認された。
  • iPSで子宮頸がん治療
    iPS細胞(人口多能性幹細胞)から変化させた免疫細胞で子宮頸がんを治療する治験を、順天堂大のチームが来夏にも始める。健康な人の細胞から作ったiPS細胞の遺伝子をゲノム編集技術で改変し、拒絶反応を防ぐ。治療が難しい再発患者9人に投与して安全性と有効性を確認し、2030年頃の実用化を目指す。
  • 緊急避妊薬 試験販売へ 全国150の薬局で
    望まない妊娠を防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)について、医師の処方箋がなくても薬局で適正に販売できるか調べるため、日本薬剤師会が11月28日から試験販売を始めることが分かった。価格は7000円~9000円を想定している。
  • 第二の声変わり 老化した喉のケアを
    声も老化は免れない。男性は高いハスキーボイスに、女性は低いガラガラ声に
    声帯は長さ2㎝ほどの柔らかくて薄い粘膜。声帯筋が収縮して作った土台の上で、向き合う形でピンと張り、その隙間を呼気がすり抜けることで震えて声がでる。
    新生児の声帯には靭帯ないが、成長と共に形成され、声変わりが起こる第一次性徴で完成する。この頃の声帯にはヒアルロン酸が豊富に含まれ、しなやかさを保っている。しかし、加齢と共にヒアルロン酸が減り、コラーゲン線維が増えて、声帯の粘膜や筋肉はやせて硬くなる、張も失われて震えにくくなる。結果、男性は高いハスキーボイス、閉経で粘膜がむくむ女性は低いガラガラ声になり、声量も落ちる音声障害になる。声帯がうまく閉まらなくなり、誤嚥も起きやすくなる。
    声帯に起きた老化は当然他でも起きる。嚥下筋も衰え、咽喉頭の知覚低下も加わって嚥下障害が起き、命取りになる誤嚥性肺炎の危険が増す。
    ケアはまず、声帯を痛める逆流性咽喉頭炎やアレルギー、酸化ストレスの予防。逆流性咽喉頭炎は胃酸が上がることで起きる。喉は食道より粘膜が弱く、炎症を起こしやすい。胃酸止めのプロトンポンプ阻害薬の服用や、胃酸の分泌を増やす食材を避けるなど食生活の配慮が基本となる。
    胃酸ストレス予防はビタミンCなどの抗酸化サプリメントの摂取も効果的。ヒアルロン酸の維持も期待できる
    乾燥も声帯の大敵。喉のためには1日1.5リットルの水を飲むのが世界基準になる。カナダの臨床研究では歌う人は声帯の餅がいいという結果がでた。使われない声帯は衰える。もちろん声帯に負担をかけないは発声法が前提となる。その習得にはストロー発声法で、安定した呼気の維持や口腔などでの声の共鳴法を覚えることが有効だ。
  • 売上上位のくするを作った企業の国籍創薬力の強化 政府が新組織を検討
    創薬力を強化するため、製薬業界を支援するための新組織を検討。海外では近年大手製薬企業が、大学などの研究機関やベンチャー企業の成果を実用化する動きが盛んだ。国内ではこのような動きが不十分だとの危機感から、政府が新組織を立ち上げ、大手とベンチャー企業の連携強化を狙うようだ。

耳鼻咽喉科、アレルギー科、呼吸器内科 TEL 082-241-4187 月曜日午前中のみ 9:00~11:30
休診日 日曜日・祝日

PAGETOP
Copyright © 杉本クリニック All Rights Reserved.