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杉本クリニック便り Vol.96

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ご挨拶

院長 医学博士 杉本 嘉朗

 今年も暑い夏が巡ってきましたね。皆さん、いかがお過ごしですか。
さて今回は、噛んだり飲み込んだりする力の重要性についてお話しします。年齢を重ねるごとに、歯や舌などの機能が衰え、噛んだり飲み込んだりする力が低下してくるものですが、こうした口腔機能の低下が全身の健康に影響することがわかってきました。
東京大学高齢社会総合研究機構の研究グループが、介護を必要としない65歳以上の2000人を対象に調査を行っています。噛んだり飲み込んだりする力が弱い人たちとそうでない人たちとを4年後に比べた結果、力が弱い人たちでは、介護が必要になったり、死亡したりする割合が2倍以上になることがわかりました。また、筋力が衰えたり心身の活力が落ちたりして虚弱な状態となる「フレイル」「サルコペニア」 の割合も、力が弱い人たちのほうが2倍を超えて多くなっていました。
噛む、飲み込むなど、口の働きが低下すると、食事量が減り、栄養が偏ったり不足したりします。特に、肉類の摂取が減ってたんばく質が不足しがちになるので注意したいものです。高齢になっても自分の歯が多く残っていることは大切ですが、それだけでなく、噛む力や、舌や唇の力を維持することも重要なのです。
日本老年歯科医学会では、「口の中の汚れ」「口の中の乾燥」「噛む力の低下」「舌や唇を動かす働きの低下」「舌で押す力の低下」「噛み砕く働きの低下」「飲み込む働きの低下」などを判定基準として、口の働きが低下した状態を「口腔機能低下症」と位置づけました。
食べこぼすことが多くなったり、話す時に滑舌が悪くなったりしていたら、口の機能が衰えている可能性があります。かかりつけの医師や歯科医師にご相談ください。

 

今号の内容

詳細は「杉本クリニック だより」をご覧下さい。

  • 見逃さないで、体重の変化
    原因が思い当たらないのに体重減少、それって病気?
      

    杉本クリニック便り Vol.96 

  • そうだったんだ 体の仕組み 呼吸器(気管・肺)編
  • ドクターらく朝の健康寄席
    「動いているものならネコでも使え(椎間板ヘルニア)」
  • お薬百科 医療機関で処方される薬を知ろう
    高血圧の薬編
  • なるほど納得! 暮らしに役立つ科学
     「酸素入り」の洗剤って、普通の洗剤とどう違うの?
    流行りの「消せるボールペン」の”消せる”仕組みは? 他
  • 一口病気解説
    「めまい」

見逃さないで体の変化!!

原因が思い当たらないのに体重減少、それって病気?

体重減少、それって病気

監修:大分大学医学部附属病院副病院長/総合診療・総合内科学講座教授 宮崎英士民
1984年大分医科大学卒、2010年2月地域医療学センター教授、2013年4月総合内科・総合診療科診療科長、2017年2月から現職。「寄りそう医療」が講座のテーマ。日本病院総合診療医学会理事。2018年(第16回)同学会学術総会会長。

ダイエットや激しい運動をしたわけでもないのに、2,3か月前に比べて体重が3~4kgも減っていたら?特に自覚症状がなくても、何かの病気の兆候かもしれません。今回は、主に中高年以上の意図しない体重減少とその原因について解説します。

食事制限(ダイエット)や運動など、意図的に体重を減らしたわけではないのに、いつの間にか大きく体重が減っていた場合は、注意したほうがよいかもしれません。日本臨床検査医学会の「臨床検査のガイドライン2015」 では、6カ月間に5%以上、体重が減った場合を「体重減少」と定義していて、特に意図しない体重減少を臨床上問題のある体重減少と位置づけています。

こんな病気が体重現象を引き起こす

体重減少は、食事にって体を取り込むエネルギーよりも消費されるエネルギーのほうが多いために起こります。これには、食欲不振などのために食べる量が減ってしまう場合と、エネルギーを通常よりも多く消費してしまう場合が考えられます。
エネルギーを多く消費してしまう病気としては、がん、甲状腺機能元進症、関節リウマチ、クローン病などがあります。また、食事からのエネルギー摂取が不足する病気としては、うつ病、嚥下障害、歯科疾患などがあります(表参照)。

がん(悪性腫瘍)

がん細胞は健康な細胞に比べ、激しく細胞分裂を繰り返して増殖するため、多くのエネルギーを消費します。このため、中高年で急激な体重減少があった場合には、まず、がんの発症を疑います。また、食道・胃や腸、膵臓など消化器系のがんがある場合は、食欲不振、食物が通過しにくい、消化機能が低下するといったエネルギー摂取の減少を伴うことも少なくありません。

精神疾患

うつ病や不安神経症など、一部の精神疾患では食欲不振が見られることがあります。逆に、体重減少が起きるほど食欲がない場合、うつ病が潜んでいることが少なくありません。

がん以外の消化器疾患

がんではない良性の消化器の病気でも、胃腸の動きが悪くなる、消化機能が低下するといった病気は多く、食欲不振や体重減少を引き起こします。また、激しい炎症を引き起こす過敏性腸症候群やクローン病などの炎症性腸疾患では、エネルギーの過剰消費を起こしやすくなります。

感染症

結核やエイズ(後天性免疫不全症候群)、ウイルス性肝炎など、一部の感染症では、躍ると体重が減少することがあります。多くの場合、下痢など別の症状を伴いますが、高齢者の結核では特徴的な症状が現れにくく、体重減少で医療機関を受診して発見されることもあります。

糖尿病

糖尿病は糖を細胞に取り込むインスリンというホルモンが不足したりうまく働かなくなる病気です。体の組織は血液中の糖をエネルギー源として利用しにくくなり、脂肪組織や筋肉を分解することでエネルギーを得るようになるため、体重が減少すると考えられています。

甲状腺機能充進症(バセドゥ病)

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気で、代謝が高まってエネルギーを健康な時より多く消費するため、手の震え、動博、多汗、食欲増進、体重減少などが認められます。高齢者では症状があまり目立たず、若い患者さんと違って逆に食欲が減退することが多いため、若い人よりもさらに体重減少が多く見られます。

歯科・口の中のトラブル

他人との接触が少ない独居や自宅介護の高齢者などでは、歯や口の中に問題を抱えている人が少なくありません。空腹感があっても歯周病や虫歯による痛み・腫れ、入れ歯が合わない、飲み込み(嚥下)がうまくいかないなどで満足な食事ができないと、必要なエネルギーや栄養を取ることが難しくなります。

薬の影響

ある種の抗がん剤や一部の抗生物質などは、服用すると食欲不振や吐き気、味覚障害、嗅覚障害を起こすことがあり、食べる量が減って体重減少をもたらすことがあります。
薬を飲み始めてから体重が減ってきた場合には、薬が体重減少に関連している可能性も考えられます。しかし、勝手に自己判断でやめることはせず、他の医療機関で出された薬や市販の薬も含め、かかりつけ医か行きつけの薬局に見せて相談しましょう。

社会・経済的な問題

内臓の病気も精神疾患もないのに体重が減っているというケースでは、お金がない、自炊ができない、買い物に行くのが難しいなど社会的・経済的な問題が潜んでいることもあります。

かかりつけ医に治療や食生活の相談を

体重減少はさまざまな病気に伴って起こるので、早めに医療機関で診てもらいましょう。また、1カ月間に5%といった急激な体重減少があった場合は、すぐに受診することをお勧めします。
普段から自分の体のことをよく知ってくれているかかりつけの医療機関を受診して、体調や食事、運動、家族関係などについて、じっくり話を聞いてもらうのがベストです。必要があれば適切な専門の医療機関を紹介してもらうことができます。
医師に伝えたいことは、家でメモにまとめてから医療機関に向かいましょう。詳しい状況をコンパクトに伝えることで、適切な治療やアドバイスをいち早く受けることができます。

そうだったんだ 体のしくみ 呼吸器(気管・肺)編

気管は空気の通路 異物の侵入を防ぐ

私たち動物は酸素がないと生きていけません。呼吸をして、酸素を取り込み、二酸化炭素を排出しています。
鼻や口から入った空気は気管を通り、左右の気管支に分かれたのち、肺に届けられます。この空気の通り道は気道と呼ばれ、鼻から喉までが上気道、喉から下の気管から肺までが下気道といいます(図)。呼吸器の仕組み

下気道にある気管は長さが10~11cm。気管の内側の粘膜には繊毛という細かい毛が生えており、空気と一緒に入ってきたほこりや細菌などの異物を追い出す働きがあります。異物は粘膜に包まれて疫として排出されます。これは体を守るための防御反応の1つです。咳やくしゃみも異物を体の外に追い出す防御反応です。
また気管支に慢性的な炎症があると、何らかの刺激で呼吸困難や咳といった発作が起きることがあります。これが気管支喘息です。ハウスダストや花粉、たばこの煙、感染症や疲労などによって起こり、特にアレルギーに関連することが多いのが特徴です。成人の気管支喘息も増えています。

毛細励暦か酸素を受け取る肺

肺は左右に1つずつあり、左葉と右葉と呼ばれています。肺にはぶどうの房のような袋(肺胞)が左右合計でおよそ5億個あり、肺胞の表面には毛細血管がはりめぐらされています。
肺には心臓から肺動脈を通って二酸化炭素(CO2)の多い血液が入っていきます。その血液は肺胞の周りの毛細血管を通り、血液中の恥が肺胞内に排出されます。恥は気管支・気管を通って、鼻や口から出ていきます。
一方、鼻や口、気管・気管支を通って肺胞に入った空気中の酸素(O2) は毛細血管に送られます。O2が豊富な血液は肺静脈を通って心臓に戻り、全身に行き渡ります。
肺胞と毛細血管で行われる恥と02の受け渡しはガス交換と呼ばれ、血液中の赤血球のヘモグロビンが02を運搬しています。
成人では1分間あたり12~20回の呼吸をし、1回の呼吸で500mlほどの空気を出し入れしています。呼吸をすると肺が大きくなったり小さくなったりしますが、肺自体にそういった働きはありません。呼吸は肋間筋や肺の下にある横隔膜などの呼吸筋によるものです。
息を吸って肺に空気が入ると、肋間筋が収縮して、肋骨が上がり横隔膜が下がり、胸郭が広がります。息を吐き出す時は、肋間筋が弛緩して、肋骨が下がり横隔膜が上がります。こうした肋間筋の動きを主に行う呼吸が胸式呼吸、横隔膜の動きを主に行う呼吸が腹式呼吸と呼ばれます。女性は胸式呼吸、男性は腹式呼吸が多いといわれています。

肺の生活習慣病COPDを防ぐには

慢性閉塞性肺疾患(C0PD) は、気管支の慢性的な炎症で気管支が狭くなり、肺胞が破壊されるため、息切れや咳、疫などの症状が出ます。死亡原因の第10位、男性のみでは第8位です(平成27年人口動態統計)。
COPDの主な原因は喫煙で、喫煙者の15~20%が発症し、喫煙歴が長い人ほど発症リスクは高くなります。そのためCOPDを防ぐには、禁煙が第一です。一度壊れた肺胞は元に戻りませんが、早めの対応で症状を抑えることができます。歩行時や階段の昇降で息切れを感じる、咳や痕が長く続く時は医療機関に相談してください。

ドクターらく朝の健康寄席 「うごいているものならネコでも使え」(椎間板ヘルニア)

ウォーターベッド、一度は使ってみたいものです。ベッドの中心には水が入っていてフワフワ、周囲には弾力のある素材が取り巻いている。外側に弾力があって、中にクッションがある、この構造がとても良いんですね。実はこれと似たようなクッション材が私たちの身体の中にもあります。それは脊椎にある、椎間板。
脊椎は、椎骨という円筒形の骨がいくつか縦に繋がって関節を作っています。椎骨と椎骨の間には、表面がつるつるの軟骨のようなものが介在しています。これを「椎間板」といいます。
椎間板の中心には柔らかいゼリー状の物質(随核) があって、その随核の周囲を弾力のある物質(線維輪) が取り巻いています。どうです、まるでウオーターベッドと同じ構造でしょう。椎間板って、とても優れたクッション材なんですね。
ところが全ての椎間板に均一に荷重が掛かってくれるわけじゃないんです。負担のほとんどは第4、第5腰椎の周辺に集中し、筋肉疲労やストレスが溜まってくると、ある日突然猛烈な腰痛が襲うなんてことに。これが皆さんご存じの「椎間板ヘルニア」という病気です。
ではどうして椎間板ヘルニアは起きるのでしょうか。椎間板には日常的にかなりの負荷が掛かっていますから、内圧も相当なもの。椎間板がこの圧に抵抗できなくなると、ついには随核が線維輪を破って外へはみ出すことになります。これがヘルニア現象でして、その結果生じた病気を椎間板ヘルニアと呼んでいます。
脊椎の中には脊髄という神経が通っていて、この脊髄からは手足に行く神経が出ています。腰椎の椎間板がヘルニアを起こして外へ出っ張ると、椎間板がこの神経を圧迫し、それによって大変な痛みが生じることになります。
それでも「この程度なら」と自分勝手な判断で動いたりすると悪化してしまい、後の治療が非常に困難になることも少なくありません。できるだけ仕事は休んで、トイレの用足し以外は人を使いましょう。人がいなければ猫でもいいです。立ってるものは親でも使え、という言葉がありますが、動いてるものなら猫でも使え、つて、やっぱりこれは無理か。
それではどうしたら椎間板ヘルニアを防ぐことができるのでしょうか。腰は、座っている時は立っている時に比べて1・5倍もの負担がかかります。また骨や関節の負担を軽くしているのは、実はその周辺の筋肉なんですね。腰への過度な負担を強いるような姿勢はできるだけ避け、普段から適度な運動を心掛けましょう。またストレスも腰痛を悪化させる原因ですから、ストレスも遠ざけたいですよね。
まてよ、落語家の仕事って、運動はしないし、長時間座っているし、それにストレスだって結構あるんだ。まずい、最近腰が痛いんだよ……誰か、いい医者教えて!

立川らく朝(落語家・医師)
日本内科学会認定内科医、医学博士

杏林大学医学部卒業後、慶応義塾大学医学部内科学教室へ入局。主として脂質異常症の臨床と研究に従事し、2002年に開業。46歳で立川志らく門下に入門、2004年立川流家元・立川談志に認められ二つ目昇進。「健康落語」などの新ジャンルを開拓し、全国で講演や独演会などを行う。近著に「Drらく朝の健康噺」(春陽堂書店)。ラジオNIKKEI、BS日テレなどに出演中。http://rakuchou.jp/index.html 笑いと健康学会理事・日本ペンクラブ会員

医療機関で処方される薬を知ろう

 日本人の実に2人に1人が高血圧と推計されています。高血圧が怖いのは、脳卒中や心臓病、動脈硬化など生命に関わる病気の主な原因になることです。
 今回は、血圧を適正な状態に下げる「降圧薬」を紹介します。

高血圧の治療で最初に行われるのは、減塩や野菜・果物、魚(魚油)の摂取、運動、節酒、禁煙などの生活習慣の改善です。これだけで目標とする血圧低下が実現できない場合は、降圧薬による薬物療法が必要になります。
通常、最初に処方される降圧薬は、カルシウム括抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体括抗薬 (ARB)、アンジオテンシン変換酵素 (ACE)害薬、利尿薬の中から選ばれます。この他、ベータ(β)遮断薬、アルファ(α)遮断薬、レニン阻害薬も降圧薬として用いられます。1つの薬では目標の血圧まで下がらない場合、別の種類の降圧薬に切り替えたり、2剤、または3剤以上の降圧薬を併用することがあります。

カルシウムC無抵抗薬

カルシウム括抗薬は、血管を取り巻く筋肉を弛緩させることで血管を広げ、血液を流れやすくすることで血圧を下げる働きを持っています。
主な副作用としては、動悸、頭痛、ほてり感、浮腫(むくみ)、歯ぐきの腫れなどがあります。

利尿薬

利尿薬は、排尿を促して血管を流れる血液の量を減らすことで血圧を下げる薬です。血液中のナトリウムイオンや塩素イオンの排出を促す働きを持っています。
副作用としては、低ナトリウム血症、低カリウム血症や脱水などが起きることがあります。

ACE阻害薬

血液中や組織の中にある血圧を上げるメカニズムの働きを抑え、逆に血圧を下げるメカニズムの働きを強めます。次に示すARBと同様、動脈硬化や心臓の肥大、心不全を防ぎ、糖尿病の発症を抑える作用があります。
特徴的な副作用としては咳があります。

ARB

体の中で血圧を上げる役割を果す「アンジオテンシンⅡ」という物質が関わるプロセスを抑える働きがあります。血圧を下げる効果はACE阻害薬と同等かやや強く、心臓肥大や心不全の抑制、腎臓機能の悪化を抑える作用、動脈硬化や糖尿病の発症を抑える効果などが確認されています。副作用が少ないため、日本では多く処方されており、単剤で処方されるほか、利尿薬または缶桔抗薬との併用でも用いられます。

漢方薬

漢方薬の中で高血圧を適応症としているのは、大柴胡湯(だいさいことう)、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、黄連解毒湯(おうれんごどくとう)、真武湯(しんぶとう)、釣藤散(ちょうとうさん)、大承気湯(だいじょうきとう)、大柴胡湯去大黄(だいさいことうきょだいおう)などがあります。今のところ、高血圧治療ガイドラインで降圧薬として推奨された漢方薬はありませんが、高血圧に伴って頭痛やめまいが起こる場合などには、医師や薬剤師と相談し、、服用してもよいでしょう。
ただし、一部の漢方薬は降圧剤との飲み合わせに注意が必要な場合があります。高血圧の治療の際には、市販薬か医師からの処方薬かにかかわらず、漢方薬の種類や量、期間などについて、医師と薬剤師にリストを見せておくと安心です。

一口病気解説 めまい

めまい めまいは、その原因となる病気が多岐にわたり、診断がつきにくい場合もあります。
耳の異常によってめまいが起こるのは、耳の構造と関係があります。耳は体の外側から内に向かって、外耳・中耳・内耳という3つの部分から構成されており、中でも一番奥の内耳は複雑な形で、聴覚を司る「蛸牛」と、平衡感覚を司る「三半規管」と「耳石器官」からなっています。
立ったり横になる時の体の動きや重力の変化は、この三半規管、耳石器官がキャッチして、「前庭神経」を介して脳に情報を送ります。この器官に異常があるとバランスを失い、めまいが起こります。
めまいの原因になる内耳の病気で代表的なのは、メ二エール病です。この病気はたいてい突然の難聴や耳鳴りを伴い、自分や周囲がぐるぐる回るような回転性のめまい発作が起きます。意識を失ったり手足の麻痔が起こることはなく、発作はふつう数十分から数時間で治まります。確かな原因は不明ですが、内耳の内側のリンパ液の量が増えて前庭神経の機能を圧迫したり、リンパ液の入った膜が破れることにより、めまいや難聴を引き起こします。命にかかわることはありませんが、発作を起こすたびに症状が悪化し、場合によっては強い難聴になることもあります。
中耳の炎症からもめまいは起こります。中耳炎が続くと、真珠腫という皮膚の垢が入った白い塊ができ、中耳の骨や粘膜を壊していきます。この炎症が内耳にまで及んで三半規管を冒すと、ひどいめまいや難聴、耳鳴り、吐き気などを引き起こします。
その他、かぜなどで上気道炎を起こすとなりやすい前庭神経炎や、内耳に良性の腫瘍ができる聴神経腫瘍、起き上がったり頭を動かした際に強いめまいが起こる良性発作性頭位めまい、突然耳が聞こえなくなる突発性難聴など、耳の病気だけでもめまいを引き起こす可能性のある病気はたくさんあります。
めまいは、時には心臓の不整脈や脳血管障害など緊急を要する病気のこともありますので、早めに医師の診察を受ける必要があります。

 

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