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終末期医療 脱「胃ろう」進む

終末期 脱「胃ろう」進む

広島県の基幹病院 件数2年で35%減

病気などで食べられなくなったときに胃にチューブで栄養を送る「胃ろう」を、終末期に利用する患者が減っている。広島県内の基幹病院32病院では、2012年度の胃ろうの造設手術の件数は計1070件で、2年前より588件(35.5%)減少したことが15日、中国新聞の調べで分かった。

望まぬ延命に拒否感

広島県の基幹病院件数2年で35%減望まぬ延命に拒否感胃ろうは優れた栄養補給法として高齢者を中心に急速に普及してきたが、一度近設すると栄養補給の中止が難しい。意識がなくなり延命を望まない状態になっても、長期間生き続ける状況が生まれかねない。医療機関や介護施設で、胃ろうによる終末期の延命を選択しない人が増えている。

県内の公立病院とJA、済生会などの公的病院計32病院に10~12年度の胃ろうの造設手術件数を尋ねたところ、10年度は計⊥658件▽11年度は計1422件で、年々減少。9割の29病院で、12年度の件数が10年度より減っている。
12年度の件数が最も多かった国立病院機構28・2%減。JA広島総合病院(廿日市市)は104件で30・2%減。このほか、福山市民病院(福山市)は12件で72・7%減、JA吉田総合病院(安芸高田市)は29件で59・7%減と、大きく減った。
市場調査会社アールアンドディ(名古屋市)によると、メーカーが全国に出荷した造設キット数は10年前から増加傾向が続いてきた。しかし、12年は11万3100セットで、前年より14%減った。

胃ろうの普及に取り組んできた「広島胃瘻と経腸栄養療法研究会」の代表幹事を務めるJA広島総合病院の徳毛宏則副院長は「胃ろうは正しく使えば再び食べるための支援になる。しかし、安易に造設すると望まぬ延命にもつながる。患者や家族が判断するための情報提供をしっかりするべきだ」と話している。

問い直される役割

胃ろうが減少したのはそのその役割は何か、見つめなおす人が増えたからだろう。
本来ふたたび食べられるようになるまで栄養面で支えるなど生活の質を向上させることが目的。約15分の内視鏡手術で簡単に増設でき、ほかの人工栄養法より患者の苦痛や負担も小さい。2000年ごろから広がった。

全日本病院協会は10年の利用者を約26万人と推定する。しかし、利用者の4割は85歳以上。老衰でたべられなくなったために使う患者が増えた。意思疎通ができなくなり家族が「もう逝かせてあげたい」と思ってもなお、胃ろうによって人生の幕を閉じられない場合もある。それは本人が望んだ姿だろうか。
「尊厳を損なう可能性がある」として、日本老年医学会は昨年1月、高齢者の終末期の胃ろうなど経管栄養の導入は「慎重にすべきだ」と立場表明。

自然に任せて穏やかに死ぬことを進める医師の著作も相次ぐ。終末期の延命への意識が転換期を迎えている。

-中国新聞-2013年6月16日より

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