広島市中区の耳、鼻、喉の専門医、耳鼻咽喉科、内科、呼吸器科、アレルギー科

医療ニュース

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杉本クリニック院長 医学博士
杉本 嘉朗

診療科目
耳鼻咽喉科・ 呼吸器科・内科・アレルギー科

トピックスは私が気になった医療関係のニュースを色々なメディアから抜粋して紹介します。


今月の気になるニュース

  1. 原因不明の病 遺伝子で診断

  2. ゲノム医療の利点は?

  3. 遺伝子解析 最適薬ずばり

  4. 狭心症 超音波で治療

  5. スギヒラタケ食べないで

  6. 長寿の秘訣 丹後にあり

  7. おたふくかぜ 両耳難聴14人 片耳は300人–ワクチン接種呼びかけ
  8. 猫にかまれ感染症死 マダニ感染症 哺乳類から人 初確認
  9. 遺伝性がん初の治療薬 「卵巣」対象 来年前半にも承認

  10. アルツハイマー血液で診断 早期発見に期待

  11. パーキンソン病iPSで改善 京大などサルで確認

ニュースの詳細

1.原因不明の病 遺伝子で診断

なかなか診断がつかず悩む患者を対象に、体のすべての遺伝子を調べて病気の原因をつきとめる研究を日本医療研究開発機構が進めている。約30の拠点病院が窓口となり、1年半ほどの間に500人近い患者の診断がついた。
病気の原因がわからない患者は、遺伝子の変異が病気に関わっている可能性がある。そういう人は全国に推定3万人。病院を転々としても診断がつかず、途方に暮れている人も多い。
体を形作る細胞には、父母から受け継いだ2本1組の染色体があり、その中に入った遺伝子が何らかの異常で変異し、病気を起こすことがある。原因となる変異を探し出せば、治療法をみつけることにつながる。
同機構は2015年夏から遺伝子を網羅的に分析して病気の原因を探る研究を始めた。遺伝情報の読み取りは以前からできたが、技術の進歩で、20年前には10年ほどかかっていた分析時間が数日に縮まり、こうした研究が可能になった。
分析を希望する患者は、かかりつけ医を通じて国立精神・神経医療研究センターや国立成育医療研究センターなどの拠点病院に相談。「複数の臓器で症状がある」「同じ病気を持つ家族がいる」といった一定の条件を満たせば対象となり、拠点病院で採決して解析センターに血液を送ると、無料で遺伝子を調べてもらえる。

2.ゲノム医療の利点は?

がんゲノム医療には、どんな利点があるのか。 ⇒ がんを引き起こす遺伝子の変異に着目して治療薬を決めるため、患者ごとに効果的な薬を選択でき、無駄な投薬や副作用を減らせる。これまでは臓器別に薬を決めてきたが、変異のタイプが同じなら、例えば、乳がんの薬がすい臓がんにも効く可能性がある。遺伝子変異を標的にして攻撃する薬を分子標的薬と呼ぶ。狙った変異があるがんには効くが、なければ効かないため、投与前にがん細胞の遺伝子を調べ、標的の有無を確認することが重要だ。
実用化しているのか ⇒ 分子標的薬はいくつも承認されている。肺がんの場合、3種の遺伝子変異には、効果的な薬がある。例えば遺伝子「EGFR」に変異があれば、治療薬イレッサを使える。このように国内では特定の薬に対する遺伝子検査のみ保険適用されている。それに対し、海外では100種類以上の遺伝子変異を一度に調べてから、候補となる薬を選ぶ方法が広がっている。
日本では一度に調べられないのか ⇒ 公的保険は利かず、研究と自費診療で、主に病状が進んで治療の選択肢がない患者を対象にして行われている。研究としては、国立がん研究センターの「スクラムジャパン」がある。約200病院が参加し肺と消化器のがん患者に無償で161種の遺伝子検査を実施。希少な遺伝子の変異が見つかれば、新薬の治験に参加できる。自費診療は一部の大学病院で導入され、費用は40万~100万円。国は来年度中に一部の病院での保険適用を目指している。

3.遺伝子解析 最適薬ずばり

個人の遺伝子情報から最適な治療法を探るゲノム医療が、がん治療を大きく変えようとしている。がんゲノム医療の現場から、その今と明日の姿を見つめる。
米ニューヨークにあるスローンケタリングがんセンター。がんゲノム医療の先進地・米国を代表する病院を昨年、受信した男性患者(45)は、杖を突いて通院していた。進行がんの激しい痛みのためだ。しかし今、彼はバスケットボールを楽しむほど元気だ。
「ゲノム医療がなければ、今頃はなくなっていたかもしれない」。同センターのアレクサンダー・ドリロン医師はそう話す。
がんは遺伝子が傷つき変異することで起きるが、同じ臓器でも変異のタイプは何種類もある。違う臓器で変異のタイプが同じということもある。遺伝情報を解析してがんの原因となった変異を見極め治療に生かすのが、がんゲノム医療だ。
男性患者は、肺がんが進行して骨や肝臓に転移していた。前の病院では見つからなかった遺伝子変異が同センターで判明。その遺伝子変異に合った薬で症状は改善した。
欧米ではがんの原因となりうる遺伝子100種以上を一挙に調べる検査が進んでいる。「遺伝情報がなければ、最適な治療法を見つけることはできない」。検査を担当するマーク・ラダニー博士は断言する。がんの薬物治療は、臓器別から遺伝子変異のタイプ別に変わりつつある。
同センターで調べられる遺伝子は現在468種。今年4月までに計約1万6000人分を解析し、そのデータを蓄積している。数百の遺伝子を調べることで、まれな遺伝子変異も見落とさずに済む。
米国では実用化が進み、こうした検査もカバーする民間保険がいくつもある。それに比べ日本は遅れており、研究や自費診療で一部の病院が行っている程度だ。
その一つが横浜市立大楽病院。子宮体がんが進行して治療の選択肢がなくなった千葉県成田市の石橋明子さん(67)は、この病院を通じ同センターにがん組織を送り、原因遺伝子が判明。日本で臨床試験(治験)が進んでいる薬が、石橋さんにてきしているとわかった。「私なう薬が使える日が来る。もっと生きたい」。石橋さんは前向きな気持ちを取り戻した。
ただ、このような例はごく一部。しかも遺伝子解析の多くは米国任せだ。新たにがんと診断される人が年間100万人を超える日本。欧米に追い付こうと政府も動き出した。
「日本でも国を挙げてゲノム医療を推進したい」塩崎厚生労働相は今年5月、米テキサス州にある世界最大のがん専門病院、MDアンダーソンがんセンターを視察して宣言。1日かけ、研究の進め方や実用化のあり方を聞き取った。
同行した国立がん研究センターの中釜斉理事長も「日本中どこでもゲノム医療が受けられる体制整備を急ぎたい」と決意を新にした。

4.狭心症 超音波で治療

血管を生成副作用少なく 東北大などが治験
心臓の筋肉に酸素や栄養を送る冠動脈が、動脈硬化で狭まった狭心症。従来の治療が困難な患者のため、体に優しい超音波治療の臨床試験(治験)を東北大学などが進めている。超音波の刺激で心臓に新しい血管が作られ、病状が改善する。3年後の保険適用を目指している。
狭心症など心臓病の死亡者数は、2015年に19万6000人と40年前の倍に増えた。背景に食生活の欧米化や高齢化などがある。 狭心症の治療は、冠動脈を広げる薬のほか、カテーテルという細い管を冠動脈に挿入し、先端の風船を膨らませて押し広げ、ステント(金網状の簡)を留置する治療、血管を移植して血流を確保するバイパス手術がある。しかし、薬が効きにくい患者や、血管が細くてカテーテルが人らなかったり、体力的にバイパス手術ができなかったりする重症例も増えている。
同大循環器内科教授の下川宏明さんは、血管の内側の内皮船胞を低出力の衝撃波で刺激すると、血管を広げる作用のある一酸化窒素を放出したという海外の研究報告をヒントに、低出力の衝撃波を使った心臓病の治療法を04年に開発した。
治療は1日最長3時間、体表面から1か所200発の衝撃波を十数か所に当てる。これを1週間で3回実施。心臓の組織を修復する物質が分泌され、新しい血管ができる。冠動脈の狭窄が治るわけではないが、血流が良くなり、症状が改善する。低出力なので血管内にたまった老廃物がはがれて飛び、血管を詰まらせる心配もない。05年から同大で取り組み、07年には心筋梗塞にも適応を拡大。昨年度までに国内4施設で計50人に実施した。海外でも導入され、25か国で約1万人の患者に実績がある。
治療前に血管を広げる薬を週6回飲んでいた患者が、治療から3か月後に平均1回以下に減らせたほか、6分間に歩ける距離が平均170㍍から350㍍とほぼ倍に伸びた、などの効果が確認されている。副作用は認められなかった。

5.スギヒラタケ食べないで

キノコ狩りの季節を迎えた。かつては食用とされていた「スギヒラタケ」は、近年の研究で危険と考えられている。食用かどうか見分けがつかないキノコは、食べないことが重要だ。
農林水産省は今月、「スギヒラタケは食べないで!」と注意を呼び掛けた。キシメジ科のキノコで栽培はされていないが、かつては東北や北陸、中部地方を中心に広く食べられていた。
しかし2004年以降、スギヒラタケが原因とみられる急性脳症の報告が相次ぎ、同年は約60人が発症、うち19人が死亡している。

6.長寿の秘訣 丹後にあり

100歳以上の高齢者(百寿者)の割合が全国平均の2.7倍という京都府北部の丹後地域で、住民1000人を対象に長寿の要因を探る医学研究を京都府立医科大が8月14から始めた。協力してくれる住民を募り、健康状態の変化を15年間追跡する計画。平均寿命が全国で最も短い青森県のデータとも比べる。こうした長期の比較研究は世界的にも例がないという。
丹後地域は京丹後市、宮津市、伊根町、与謝野町の4市町からなる。今年1月の人口10万人当たりの百寿者は平均135人で、京都府全体の平均(60人)や全国平均(50人)を上回る。男性では、2013年に116歳で亡くなり、記録が残る中で「世界最高齢」とされている木村次郎衛門さんも京丹後市で生まれ育った。
長寿の要因として、1)この地域の人たちは長生きを可能にする遺伝子を持っている、2)地域に高低差が大きく、足腰が鍛えられて健康を保っている、などが考えられるが、よくわかっていない。
今年度は、工丹後氏を対象に65歳以上の住民500人を募集。地元の病院で2年に一回、健康診断を受けてもらって体の状態を調べる。調査項目は、血圧や血管年齢、腸内細菌の種類、骨の丈夫さに指標となる骨密度、残っている歯の本数、脳機能など約2000項目に及ぶ。
計画は7月14日、学内の倫理委員会で承認された。来年度は残る3市町にも呼びかけ、最終的に1000人規模で追跡する。
データは、弘前大が05年から青森県弘前市で続けている住民健康調査の結果と比較する。同県は5年ごとに国が行う平均寿命調査で00年、05年、10年と男女とも3回連続で全国最下位。

7.おたふくかぜ 両耳難聴14人 片耳は300人–ワクチン接種呼びかけ

おたふく風邪の後遺症で両耳が重い難聴となった人が、過去2年で少なくとも14人いたことが、日本耳鼻咽喉科学会が発表したた初の全国調査結果からわかった。片耳の難聴も含め計314人に上る。同学会は「ワクチン接種で防げた可能性が高い」とし、予防接種を受けるよう呼びかけた。
同学会が全国5600の医療機関に調査票を配布し、2015年~16年に、おたふくかぜのウイルスによる難聴と診断された患者314人について回答を得た。子どもが多かったが、30歳代以降も70人近くいた。

8.猫にかまれ感染症死 マダニ感染症 哺乳類から人 初確認

マダニを介してうるつウイルス性の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)を発症したとみられる猫にかまれ、50歳代の女性が死亡していたことが分かった。このウイルスが哺乳類から人に感染したことが確認されたのは初めて。厚生労働省は7月24日、日本獣医師会などに診察時の感染予防を促す通知を出した。
女性がかまれたのは昨年夏ごろ。弱った野良猫に手をかまれSFTSを発症し、約10日後に死亡した。このネコには異常行動があったといい、その後死んだことなどから、SFTSを発症していたとみられる。

 

9.遺伝性がん初の治療薬 「卵巣」対象 来年前半にも承認

英製薬大手「アストラゼネカ社」の日本法人(本社・大阪市)が、遺伝性卵巣がんの治療薬を、薬の審査を行う医薬品医療機器総合機構(PADA)に承認申請したことを明らかにした。親から受け継いだ遺伝子が原因で発症する「遺伝性がん」の薬の申請は国内では初めて。早ければ来年前半に承認される見通しという。
患者はくするの使用前に、投薬対象となるか判定をするための遺伝子検査を受ける。薬の適用になる人は年間約500人とみられ、治療の選択肢が広がる一方、家族の発症リスクも分かる可能性があるため、関係学会は家族のケアを含めた適切な診療体制の検討を始めた。

10.アルツハイマー血液で診断 早期発見に期待

認知症の7割を占めるとされるアルツハイマー病を血液検査で診断する方法を開発したと、京都府立医科大の徳田隆彦教授(神経内科)らの研究グループが発表した。実用化されれば、患者の早期発見につながるという。4日付けの英科学誌電子版に掲載された。
アルツハイマー病は、脳内に「リン酸化タウ」などのたんぱく質が蓄積して発症するとされる。診断では、能骨髄液を背中から採取する方法などがあるが、患者の負担は大きい。
今回、研究グループは米国で開発された高感度の装置を使い、たんぱく質をとらえる免疫物質や試薬の組み合わせを検討することで、微量の血液からたんぱく質を検出する方法を開発。この方法で60歳以上の患者(20人)と症状が出ていない人(15人)を比較したところ、患者側からたんぱく質が平均で4倍程度多く検出する傾向がみられた。
グループでは今後、他の大学と共同で大規模な検証を実施する予定。。徳田教授は「健康診断で患者を早期に見つけたり、数値の変化に基づいて将来の発症を予測したりできる可能性がある」としている。
東京大の岩坪威教授(神経病理学)の話「アルツハイマー病は薬や生活習慣の改善で進行が遅らせることが期待できるため、簡単な手法で検査できれば意義は大きい。検証を重ね、診断の精度を上げることが期待される」

11.パーキンソン病iPSで改善 京大などサルで確認

神経のもとになる竿棒を人のiPS細胞(人口多能性幹細胞)から作り、パーキンソン病サルに移植したところ、症状が改善したと、京都大iPS細胞研究所の高橋淳教授らのグループが発表した。移植後2年間、異常も起きなかったという。人への応用を目指すうえで大きな成果としている。
パーキンソン病は、脳内で情報を伝達する「ドーパミン」という物質を出す神経細胞が減少することで発症する難病。徐々に体が動かなくなる。推定で国内に16万人の患者がいるが、根本的な治療法はない。
グループは、人のiPS細胞を変化させて、神経細胞のもととなる細胞を約480万個作製。パーキンソン病を発症したカニクイザルの脳に移植した。その結果、1年後には症状が軽減し、動き回る時間も移植前の3倍に伸びた。

 

 

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