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家庭でできる尿チェック

泌尿器の疾患 家庭でできる尿チェック

広島市医師会理事  池本秀昭先生 (泌尿器科)

健康のバローメーターともいわれる「尿」。悩みを抱えていても人に相談しにくいために、そのまま放置してしまい、病気を悪化させることも少なくありません。今回は人間の体と密接に関係する「尿」について、池本先生にお話をうかがいました。

◆尿は何でできているのですか?

体内を循環する血液が腎臓でろ過されて、栄養や水分を再吸収したのちに出てきた老廃物を尿といいます。腎臓など体内におきた病気が尿の色や量に現れることもあるため、排尿時にセルフチェックをすることで、体の異常に早く気付くこともできます。

家庭でできる尿チェック(成人用)

健康な時の尿は、透明な薄黄色で、においはあまり臭くなく、少し芳香性があり、大人で1日4~6回、平均0.8~1.5リットルを排泄します。下記のチェックリストを参考にして、異常に気が付いたら早めに対応するようにしましょう。

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◆最近よく耳にする過活動膀胱とは何ですか?

トイレが近い、夜何度もトイレに行く、もれてしまうなどの症状がある方は「過活動膀胱」が疑われます。過活動膀胱とは、膀胱が自分の意思に反して収縮する病気で、最近の調査によると、日本の40歳以上の約1,000万人の方がこの悩みを抱えてると言われます。治療によって症状を改善することもできますので、下記のチェックシートで当てはまったら泌尿器科を受診しましょう。

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◆尿漏れをなおすことができますか?

「骨盤底筋体操」によって弱った骨盤底筋を鍛えて筋力をつけることで臓器が下がるのを防ぎ、肛門や膣を締める訓練をすることで尿道を締めて尿漏れを改善することができます。過活動膀胱やおなかに力が入ったときに尿漏れをしてしまう腹圧性尿失禁に効果があります。

  1. 仰向けになり、足を軽く広げ、膝を曲げる。
  2. 肛門や膣をきゅっと閉めたり緩めたりする動作を2~3回繰り返す。
  3. 次に、 ゆっくりギュッと締め、3秒間ほど静止する。尿漏れ改善体操
  4. その後、ゆっくり締める動作を2~3回繰り返す。
  5. 引き締める時間を少しずつ伸ばす。

1回5分程度から始めて、10~20分まで徐々に増やしていきましょう。基本姿勢でできるようになったら、いろいろな姿勢でやってみましょう。

この体操を続けても効果が見られない場合は泌尿器科を受信しましょう。

Dr.A&A 前立腺がん

Q. 前立腺がんが増えているそうですね。

A. 前立腺がんは、かつては欧米で多く認められていた病気で、日本では患者数が少ないがんの1つでした。ところが近年、食生活や文化の欧米化の伴い、前立腺がんの罹患率が急激に上昇して、男性のがんの中では第4位を占めるようになりました。

Q. 前立腺がんの症状は、どのようなものですか?

A. 初期の段階では、無症状といってもいいほど自覚症状がありません。そのため、がんに気付かないケースがほとんどです。しかし、がんが進行して、尿道を圧迫し始めると、尿の勢いがない、キレが悪いなどの排尿困難や膀胱刺激による頻尿、あるいは排尿痛、血尿といった症状が出てきます。さらに進行して、骨やリンパ節に転移すると、腰や背中、下肢に痛みを感じたり、食欲不振から体重が減ったりします。

Q・前立腺がんの予防方法はあるのでしょうか?

A.低カロリー・低脂肪食や適度な運動などがいわれていますが、残念ながら確実に予防する手だてがないのが現状です。最近では、簡単な血液検査で腫瘍マーカー(PSA)を測定し、がんの疑いのある場合は針による生検によって、高い確率で前立腺がんを見つけることができます。したがって、前立腺がん年齢の一歩手前の50歳代になった男性は、年1回は必ずPAS検査を受けることをお勧めします。

Q.前立腺がんにはどのような治療方法があるますか?

A.主な治療法としては、手術、放射線療法、内分泌療法の3つがあります。一般に、手術と放射線療法は、がんがまだ前立腺内にとどまっている早期がんを対象とし、それ以上にがん病巣が大きい進行がんの場合や高齢者には、主として内分泌療法を選択します。

「おねしょ」の話

「おねしょ」のなかで、4~5歳を過ぎても夜におもらしをしてしまうことがあります。そのような状態は、夜尿症といいます。それまでは、毎晩のようにおもらしがあっても夜尿症とせず「おねしょ」として様子を見ることが大半です。6~7歳になっても夜尿が続く場合は、積極的な生活指導や、お薬による治療など、適切な対策を取った方が良い場合が多いようです。

夜尿症の原因は、夜間の尿量が多い(抗利尿ホルモンの夜間分泌不足)、夜間の膀胱容量が小さい(不安定膀胱)、睡眠障害、心理的ストレス、膀胱や腎臓の器質的な異常などがあり、暮らが複数関係することが考えられます。夜尿症の主な原因は、「夜間の尿量が多いこと」と「夜間の膀胱容量が小さいこと」である場合が多く、そのバランスの差によっておこるといわれています。

夜尿症の多くは自然軽快していくことが多く、とかく放置されることが多い病気です。しかし、夜尿が学齢期まで持続している場合には、いろいろな影響を考えてしまい、夜尿の消失時期を遅らせてしまうこともありますので、なるべく早く医療機関に相談されることをお勧めします。

キラリVol29 Winterより(編集・発行 社団法人広島市医師会)

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