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気になる糖尿病

日本では生活習慣病の一つである糖尿病が急激に増えています。平成19年の調査によると、糖尿病の強く疑われる人は890万人、予備群も含めると2,210万人の人が血糖値の異常を持っていると言われています。糖尿病の症状や合併症、治療法について、内科(糖尿病)久安医院の大久保先生にお話をうかがいました。

◆糖尿病とはどのような病気ですか。

糖尿病はすい臓で作られるインスリンが不足し、血糖が上昇することでさまざまな症状を引き起こす病気です。病気の名前は糖”尿”病ですが、尿に糖が出るかどうかではなく、血糖値が一定の基準を超えた場合に糖尿病と診断します。明治、大正、昭和の初期まで、日本に糖尿病は少なかったのですが、高度成長期の昭和40年代以降爆発的に増えてきました。今では韓国、中国、インドなど、アジアの他の国々でも急激に増えています。経済の発展とともに、食生活の変化や運動不足が生じることがその要因と考えられています。

◆太っていると糖尿病になりやすいのですか。

糖尿病の人が家族にいると、糖尿病になりやすいことが知られています。このような遺伝因子に、欧米型の食生活や運動不足といった環境因子が加わることで、糖尿病が発症します。太っている人やメタポリツクシンドロームの人も、糖尿病になりやすいことが分かっています。チェックリストの半分以上にあてはまる人は、十分に気をつけたほうがよいでしよう。

  • 血糖値が高いといわれたことがある
  • 肥満気味である
  • 高血圧といわれて、薬をのんでいる
  • 糖尿病の親、兄弟・姉妹がいる
  • 40歳以上である
  • 外食が多い
  • 野菜をあまり食べない
  • あまり運動しない
  • 車に乗る機会が多い
  • 妊娠時に尿から糖がでたといわれた

日本糖尿病対策推進会譲

◆どんな症状が出るのですか。

糖尿病の主な症状は、口渇(のどがかわく)、多飲(水をよく飲む)、多尿(尿がよく出る)、体重減少などです。これらは高血糖により尿に糖が大量に出て、脱水を起こすことが原因ですが、このような症状は血糖値が相当に高くならないと出てきません。自覚症状が出てから受診しても、早期発見にはとてもならないのです。定期的に検査を受けて、血糖値やヘモグロビンA1c(Word Box参照)をチェックすることが重要です。

◆合併症とはどのようなものですか。

血糖値が高い状態が長く続くと、全身の血管が障害され、さまざまな合併症を引き起こします。「網膜症」、「腎症」、「神経障害」、「動脈硬化」を4大合併症と呼んでいます。最近では虫歯や歯周病も糖尿病と関係が深いことが分かり、5つ目の合併症に数えられるようになりました。

網膜症で失明する人は年間3,000~4,000人、腎症で新たに透析を受ける人が15,000人、足壊癌による切断は3,000人にのぼります。ここまでなるのは糖尿病になってから10~15年先のことですが、いったん合併症が出始めるとその進行を抑えるのは容易ではありません。

◆治療方法はどのようなものがあるのですか。

01糖尿病の治療には食事、運動、薬の3つの方法があります。電動自転車に例えると、前輪が「食事療法」、後輪が「運動療法」、モーターが「薬物療法」に相当します。このように薬はあくまで食事と運動の効果を助けるもので、薬だけ飲んでいれば治るという病気ではありません。治療すればデータや症状は良くなりますが、そこで治療を中断するとまた悪くなります。糖尿病は完全に治るものではないと考え、治療を継続することが大切です。

◆実際の治療はどうすればよいのですか。

021食事は20分くらいかけてゆっくり食べること、昼食はあまり減らさずに、タ食を控えめにしましょう。特に夜遅くなってからの食事には注意が必要です。次に食事の内容ですが、ごはん(米)を控えるのは短期的にはともかく、長期的にはすすめられません。米は日本人にあった食物ですから、主食としてある程度摂取し、副食(おかず)のとりすぎに注意しましょう。特にタ食のおかずには、油っこいものを控えめにすると効果的です。おかずと一緒に、食物繊維を含む野菜をとることも忘れないでください。最近よく飲まれる缶コーヒーは、1本で20~30gの砂糖を含んでいます。1日に飲む回数を減らすか、微糖や無糖にするだけでもかなりの効果があります。

次に運動ですが、スポーツをする時間がない人は、外出時になるべく歩く、エレベーターのかわりに階段を使う、家の中で筋肉を使った運動や体操をするなど、できることから始めましよう。30分続けてできないから意味がないというのではなく、10分の運動でも1日2回、3回とすることで30分の効果に近づけることができます。

◆糖尿病を予防することはできますか。

予防方法は基本的に治療と同じで、「食べ過ぎないこと」、「運動不足にならないこと」、その結果として「体重を増やさないこと」がポイントとなります。よく腹八分と言いますが、今食べている食事を1割減らすだけで160カロリー節約することができます。これに加えて、20分(10分=1,000歩)余分に歩くことで、さらに80カロリーを消費することができます。この2つを1カ月間実行すれば約7.000カロリーのマイナスとなり、これは体重(脂肪)1kgの減少につながるのです。

Dr.QA 糖尿病と皮膚合併症
Q・糖尿病の患者さんは皮膚病になりやすいのですか?

A・はい。先日も「体が痺くてたまらない」と掻き傷だらけの方がいらっしゃいました。訊ねてみると、糖尿病のコントロールができていないようでした。毎日掻いているうちに湿疹や皮膚炎を起こすこともあります。

Q.他にはどんな皮膚病がありますか?

A.糖尿病は感染症を起こしやすくなります。肥満も原因のーつかと思われますが、カビや細菌、ウイルスなどが皮膚に付きやすくなり、水虫、カンジダ症、毛のう炎、おでき、ヘルペスといった皮膚病が出ます。

Q.糖尿病と気づかない頃に何か徴候がありますか?

A.口角炎、歯肉炎、口内の乾燥、口内炎などが続くようなときには、糖尿病を疑って検査を受けてください。汗が出にくい、出過ぎるといった変化もありますし、原因不明の皮膚病が糖尿病と関連していることもあります。

Q.糖尿病に特有の皮膚病もありますか?

A・糖尿病と同時に出る、あるいは糖尿病の人にだけ見られるといった皮膚病もあります。また、足先などのケガは潰瘍や壊痕になりやすく、なかなか治りません。放置して大事に至らないよう気をつけましよう。

キラキラキッズ 「子どもの生活習慣」

031肥満の子どもは年々増加していて、この30年間で約3倍になっています。小学校高学年~中学生の子どもの約10%は肥満(肥満度20%以上)です。それにともない小学校高学年から糖尿病もみられるようになりました。肥満の原因は、おとなと同様に運動不足と食べ過ぎです。子どもが戸外で遊べる場所が少なくなり、テレビを見たりゲームをして過ごしている子が増えています。運動をする場所も時間も少なくなりました。食事では子どもが好きな高カロリーな食べ物(例えばフライドチキンやハンバーガー)がすぐ手に入ることや、夜遅く食事をすることなどが問題です。

子どもには習慣を変える力がありませんので、家族揃って良い習慣を持つことが大切です。子どもにとって良い生活習慣は、「テレビを消して、早寝、早起き、朝ごはん、朝日を浴びて、適度な運動、そしてしっかり噛んでゆっくり食べること」です。家族みんなで健康的な生活を心がけましょう。

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