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鼻血

1.鼻の役目と鼻血の部位

鼻には匂いを感じ取ったり、声を共鳴させたり、吸った空気を暖め湿度を加えて肺に送る役目があります。加温、加湿をしっかり行うために2本の動脈が鼻腔に沢山の血液を送っています。鼻の入り口から少し奥の鼻中隔(鼻の左右を分けるしきり)粘膜にキーゼルバッハと呼ばれる血管の豊富な場所があり、鼻血の80%はそこからの出血です。子どもは鼻を触る癖のあることが多く、ここが傷つきやすいのです。

2・鼻血の止め方

nosebleed鼻血が出た場合には、座った姿勢で10分間程度、下を向いて鼻(やわらかい小鼻の部分)をつまんで圧迫します。キーゼルバッハからの出血は直接圧迫されて止まりますし、その他の部分も血液が塊を作って傷口を覆います。血液がロにあふれてきたら吐き出して飲み込まないようにします。上を向いて寝ていては血液が咽頭(のど)に流れるため、なかなか出血が止まりませんし、血液を飲み込んで気分が悪くなることがありますので、よくありません。

3.どんなときに病院へ行けばよいのでしょうか

たくさん血が出ているように見えでも実際にはそうでもないことが多いので、落ち着いて圧迫止血を行ってください。子どもの鼻血で救急車が必要なことはほとんどありません。10分経っても鼻血が止まらない場合や繰り返して鼻血が出る場合には耳鼻咽喉科を受診しましょう。治療は出血している鼻の粘膜に薬品を塗布して化学的に腐食させる方法や、電気凝固器を使って血管を焼いて止血をする方法があります。

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿症)など鼻の病気があると鼻を触る回数が多くなり鼻血の原因になりますので治療すると出にくくなります。小さい子どもの場合には異物を認めることもあります。このように子どもの鼻血は多くは心配ないものなのですが、ごく稀に血液疾患が原因になっていることがあり、専門的治療が必要になることがあります。

広島市医師会の季刊誌キラリVol25 Winterより:解説半田徹先生

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