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地域医療再生財源の壁

地域医療再生 財源の壁

医師増員でも抑制政策手付かず

地域医療が崩壊寸前だ。今や医師不足は、早くから指摘された小児科や産婦人科だけでなく全診療科に及ぶ。厚生労働省は医師増員政策に軌道を修正したが、医師不足を招いた根幹にある医療費抑制政策は変わらない。自立と地域経済活性化を目指す地域の病院独自の試みにも、柔軟性を欠く政策が足かせとなっている。

人工透析を受けている北海道名寄市の小川幸夫さん(61)は昨年1月、同市立総合病院で透析時間を突然3時間に減らされた。通常1日おきに4~5時間が必要。とたんに皮膚の内側がかゆいなど透析時間不足特有の症状が出た。

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短縮は医師、看護師不足が原因だ。小川さんらは市長に要望し、現在は希望者などに4時間透析が行われている。

同じ北海道。市の財政破綻後、透析をやめた旧夕張市立総合病院では、三十数人いた患者のうち2人は透析設備を求めて札幌市に転居した。三重県伊勢市の教員(58)は夜間透析を始めて2年の間に病院を三つ替えた。今年1~3月には津市内の病院に片道1時間かけて通院した。夜間透析をしている病院がなかなかないためだ。人手不足で夜間透析をやめる医療機関は全国で相次ぐ。全国腎臓病協議会の調査では、06年3月~07年4月の間、全国で19カ所が夜間透析をやめ、21カ所が透析治療そのものを廃止したか縮小した。「透析難民」とも言える状況が広がる。

医師不足は現在、ほとんどの診療科に広がり病院経営を直撃している。医師のいない病院には患者も来ない。千葉県銚子市立総合病院は医師不足が経営難に拍車をかけ、9月30日に閉鎖される。06年4月に35人いた常勤医は今年7月には15人に減り、市は追加補助金を打ち切った。

70、80代の両親が療養病床、40代の娘が精神神経科に入院している親子の場合、院内で細々と補い合っていた家族生活が断ち切られる。脊髄損傷の大けがを負った60代の男性は、転院先での不十分な看護を恐れて家族に「殺してくれ」と訴える。
「苦しむ患者に死ねということか。国は病院を締め付け、自治体もがんばる姿勢がない」。同病院の「公的医療を守る会」代表金秋陸夫さん(62)は憤る。

旧厚生省(現厚生労働省)は旧大蔵省(現財務省)とともに医療費、医師数抑制政策を推し進めてきた。ところが、04年度の新臨床研修制度導入をきっかけに全国で医師不足問題が噴出する。大学医局が決めていた研修先を研修医本人が決められるようになり、若い研修医が地方に行かなくなったからだ。医師不足批判の高まりに厚労省は今年8月、医師養盛を現行の1・5倍に増やす向に軌道修正した。

だが、医師、看護師などの人件費は一般診療医療費のほぼ半分を占める。医療技の高度化などとともに人件費増の財源が問題となる。
医療費の3割本人負担や本人・事業主の健康保険料は現在でも負担感が強い。高齢化も進むなか、医師の増加を賄うには、国庫負担増を求められる可能性が高いが、消費税増税問題を含め財源を巡る議論の方向は定まらない。

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