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原因不明の病 遺伝子で診断

日本医療研究開発機構 治療の糸口発見へ

2017年7月16日 読売新聞

なかなか診断がつかず悩む患者を対象に、体の全ての遺伝子を調べて病気の原因をつきとめる研究を日本医療研究開発機構が進めている。約30の拠点病院が窓口となり、1年半ほどの間に500人近い患者の診断がついた。

病気の原因が分からない患者は、遺伝子の変異が病気に関わっている可能性がある。そういう人は全国に推定3万人。病院を転々としても診断がつかず、途方に暮れている人も多い。
体を形作る細胞には、父母から受け継いだ2本1組の染色体があり、その中に入った遺伝子が何らかの異常で変異し、病気を起こすことがある。原因となる変異を探し出せば、治療法を見つけることにつながる。
同機構は2015年夏から、遺伝子を網羅的に分析して病気の原因を探る研究を始めた。遺伝子情報の読み取りは以前からできたが、技術の進歩で、20年前には10年ほどかかっていた分析時間が数日に縮まり、こうした研究が可能になった。
分析を希望する患者は、かかりつけ医を通じて国立精神・神経医療研究センターや国立成育医療研究センターなどの拠点病院に相談。「複数の臓器で症状がある」「同じ病気を持つ家族がいる」といった一定条件を満たせば対象となり、拠点病院で採決して解析センターに血液を送ると、無料で遺伝子を調べてもらえる。
主に患者と両親の全遺伝子を比べ、異常を調べる。病気を起こす遺伝子変異に関する過去の研究論文と照らし合わせるなどして原因遺伝子が見つかれば、診断が確定する。16年末までに患者1402人の分析が終わり、3割強に当たる482人の診断がついた。
川崎市の女性(40)の三男(5)も、その一人だ。三男は、生まれつき筋力が弱く、手足に力が入らなかった。自力で母乳を飲めないので、鼻からチューブを通して摂取した。原因不明のまま半年後に退院。「妊娠中運動した私が悪いのか」。女性は自分を責めた。
5か所以上の病院を回ったが原因はわからず、16年初めにテレビ番組でこの研究を知った。拠点病院の一つ、慶応大学病院を受診すると、約半年後、神経の形成にかかわる遺伝子の突然変異が原因と判明。女性は「治療の糸口が見つかった」と一歩前進した気持ちになり、自責の念も消えた。
この女性のように、わが子の発病に自分のせいだと苦しむ親にとっても、診断が救いになることがる。慶大教授の小崎健次郎さんは「診断がついた患者の大半は親の遺伝子には異常がなく、本人だけ異常がある突然変異による発病だった」と話す。
診断がついた482人の内12人は、これまで知られていなかった遺伝子変異が原因だった。診断には至っていないが、原因である可能性のある遺伝子が見つかった患者も77人いた。
同機構は今後、遺伝子変異で起きる病気の治療法開発を強化する。
ただ、、解析が終わった患者の6割は、原因遺伝子に関する手掛かりが見つかっていない。現在の技術では変異を見落としている可能性がある。国立成育医療研究センター部長の要匡さんは「研究を進め、さらに解析技術を改良する必要がある」と話している。

 

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