広島市中区の耳、鼻、喉の専門医、耳鼻咽喉科、内科、呼吸器科、アレルギー科

杉本クリニック便り Vol.95

ご挨拶

院長 医学博士 杉本 嘉朗

 穏やかな陽光や草花の成長に、心弾む季節となりました。気持ちのよい戸外に出かけたいものです。ところが最近、部屋に籠もってインターネットのオンラインゲームなどに過度にのめり込む若い世代が増えて、社会問題になっています。
オンラインゲームは、パソコンなどをインターネットに接続して複数の人たちが同時にゲームに参加し、敵を倒したり冒険をしたりします。チームを組んでゲームをすると、自分が抜けると他の参加者に迷惑をかけるため、眠くても我慢して深夜や明け方まで続けてしまいがちです。また、ゲームで使う武器などのアイテム入手には、多くの場合はお金がかかるため、子どもが勝手にクレジットカードなどを使用してしまうこともあります。
オンラインゲームは、長時間やるほど、そしてお金をかけるほどゲームを優位に進めることができて、その世界で称賛を得ることができるので、抜け出せなくなってしまうのです。こうした「ゲーム依存」「ネット依存」によって、健康や家族、学業や仕事などに重大な問題が生じています。
今年初め、世界保健機関(WHO)が、病気の世界的な統一基準である国際疾病分類(ICD) に、ネットゲームの依存症を盛り込む方針であることが発表されました。韓国や中国では、長時間連続したゲームで死亡する人も出ており、日本でも人ごとではなく、対策が必要です。
ネット依存の専門外来がある国立病院機構久里浜医療センターでは、子どもがスマホやパソコンを使用する際のルール作りを勧めています。「使用場所や時間を決める」「使用するお金の範囲を決める」「ルールは一緒に決めて書面に残す」「大人もルールを守る」などです。
また、ハイキングやキャンプ、スポーツなど現実世界で家族や仲間と過ごすことは、依存症の予防や回復に大切です。


今号の内容

詳細は「杉本クリニック だより」をご覧下さい

  • 必要なのは子供だけではない!
    大人のためのワクチン講座 適切なワクチン接種で自分の健康を守ろう

    杉本クリニック便りVol.95

    杉本クリニック便りVlo,.95


  • そうだったんだ 体の仕組み 循環器(心臓・血液)編
  • ドクターらく朝の健康寄席
    「出しゃばりな中継ぎ投手(不整脈)」
  • お薬百科 医療機関で処方される薬を知ろう
    胃薬編
  • なるほど納得! 暮らしに役立つ科学
     「酸素入り」の洗剤って、普通の洗剤とどう違うの?
    流行りの「消せるボールペン」の”消せる”仕組みは? 他
  • 一口病気解説
    「鼻アレルギー」

杉本クリニックだよりは窓口で無料でお配りしています。

 

大人のためのワクチン講座

必要なのは子どもだけではない!

大人のためのワクチン講座
適切なワクチン接種で自分の健康を守ろう

肺炎やインフルエンザ、風疹などの感染症は、発熱や頭痛などの症状を引き起こすだけでなく、時には幼児や高齢者の命を奪い、妊婦が罷ると、生まれてくる子どもに先天性の障害を残すこともあります。今回は大人が躍る病気を予防したり重症化を防ぐことができるワクチン(予防接種)について解説します。

監修・指導:国立感染症研究所感染症疫学センター長 大石和徳氏

 

細菌やウイルスなどの病原体や毒素が体に入って引き起こす病気が「感染症」です。一部の感染症はワクチン(予防接種)によって予防することができます。
ワクチンは、細菌やウイルスの毒性を弱めたり、感染する能力を失わせたりする処理をしたものです。ワクチンを打つと感染症に躍った後と同じように、病原体に対する抵抗力である免疫をつけることができます。
しかし、年を取るうちに免疫が次第に弱くなったり、流行する病原体が次第に変化して、免疫が有効でなくなることもあります。このため、成人になってからも、必要に応じてワクチンを接種するメリットが大きいことがわかってきました。
ここでは、大人が躍る危険がある主な感染症とワクチンによる予防について解説します(表1)。

肺炎球菌ワクチン

高齢者が肺炎になると重症化しやすく、入院すると筋肉が衰えるため、寝たきりの原因になることもあります。肺炎による死亡は高齢者が圧倒的に多く、65歳以上が97%を占めています。
肺炎には、細菌などの病原体や、食べ物が肺に入る誤嚥など、さまざまな原因があります。2010年から2012年にかけて国内で行われた2つの研究によると、病原体が判明した肺炎の中で最も多かったのが「肺炎球菌」 による肺炎で、日常生活をしている人が躍る肺炎(市中肺炎)のうち17~23%、医療機関や介護施設に入院している人が躍る肺炎(医療ケア関連肺炎) の13~18%を占めていました。
国内の介護施設に入所している人を対象にした研究では、肺炎球菌ワクチンの接種は、肺炎全体、肺炎球菌の感染による肺炎の発症と、それによる死亡を減らすことが明らかになりました。
2014年10月から、肺炎球菌の感染による肺炎を予防する肺炎球菌ワクチンが、費用の補助が受けられる「定期接種」に指定されました。現在、成人が接種できる肺炎球菌ワクチンには2種類ありますが、定期接種となっているのはこのうち1種類です。
定期接種として肺炎球菌ワクチンを受けられるのは、原則として65歳の時に1回のみです。が、再接種の費用補助が受けられる自治体もあります。

インフルエンザ

大人にとって最もなじみ深いワクチンは、インフルエンザワクチンでしょう。インフルエンザは毎年11月頃から患者さんが出始め、翌年1~2月頃にピークを迎えます。
インフルエンザは、特に高齢者が躍ると重症化しやすく、肺炎を併発しやすいので、命にかかわることも珍しくありません。
インフルエンザウイルスにはA型2種類とB型2種類があり、どれが優勢になるかは毎年変わります。また、インフルエンザウイルスは変異が早く、ある年に流行したウイルスから作ったワクチンが、次のシーズンにも有効とは限りません。成人が摂取できる主なワクチン
このため、厚生労働省と国立感染症研究所は毎年、世界保健機関(WHO)の検討結果や、国内における流行状況を踏まえてワクチンの成分を決め、ワクチン製造メーカーが量産します。
ワクチンを打っても、インフルエンザに全く躍らなくなるわけではありませんが、躍る確率を減らすことができ、躍った場合にも重症化を防ぐ効果があることが示されています。
国内5カ所で、医療機関や高齢者施設に入院・入所している65歳以上の高齢者を対象に行われた研究によると、インフルエンザワクチンを接種したグループは接種しないグループに比べ、インフルエンザに躍る比率が34~55%少なく、死亡は82%減少していたことがわかりました。
こうした研究成果を背景に、現在ではインフルエンザワクチンは65歳以上か、60歳以上65歳未満で心臓病などがある人は、国から接種費用の一部補助が出ます。

風疹・おたふくかぜ・帯状疱疹

風疹は発熱や発疹、リンパ節が腫れるといった症状が特徴で、飛沫感染によって広がります。免疫のない女性が妊娠初期にかかると胎児に感染し、先天性風疹症候群を引き起こすことがあるため、注意が必要とされています。近年では、2013年に約1万4000人もの大規模流行が発生、45人の先天性風疹症候群の子どもが生まれました。これは30~50歳代の男性を中心に感染が広がったことが一因とみられています。
こうしたことから、風疹、麻疹のいずれかに罹ったことがないか、いずれかの予防接種を受けていない場合、麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)を接種することが望ましいと考えられています。
おたふくかぜは、おたふくかぜウイルスの感染により、片側または両側の唾液腺が腫れるのが特徴です。思春期以降では合併症として、男性の2~3割に睾丸炎、女性の1割弱に卵巣炎を起こすとされている他、まれに難聴を起こすことが知られています。
水痘は発疹と発熱が特徴で、水痘帯状癌疹ウイルスの感染で発症します。躍ると体に残ってしまい、高齢になって免疫が低下すると帯状癌疹の原因になります。宮崎県で行われた大規模調査の結果、帯状癌疹は50歳代から増加し、70歳代をピークに高齢者の発症が多いことがわかっています。50歳以上では小児用と同じ水痘ワクチンを帯状癌疹を予防するワクチンとして接種できます。

トラベルワクチチン

海外旅行に出かける際は、目的地で流行している感染症があるかどうか、調べておくと安心です。厚生労働省検疫所のサイト などに詳しく掲載されています。トラベルワクチン
特に開発途上国では、日本など先進国ではほぼ見られなくなった感染症が蔓延していることがあります。ワクチンで予防できるのは一部(表2)ですが、予防できる病気はしっかり予防するという心構えが大切です。例えば、国立感染症研究所では、海外渡航をする人に対しても、麻疹風疹混合ワクチンの接種が奨められるとしています。
ワクチン接種が推奨されるのは、海外旅行だけではありません。東日本大震災では、被災地などで10人の破傷風感染が確認されています。子どもの時に破傷風ワクチンを含む予防接種を受けていても、40歳を過ぎると効力が落ちてしまいます。災害時のボランティア活動などに出かける場合は、かかりつけ医に相談の上、国内であっても破傷風ワクチンの接種を受けたほうがよさそうです。

まとめ

感染症は、肺炎のように、高齢者にとっては致命的な重症を引き起こす場合や、水ぼうそう後の帯状癌疹のように、躍ると免疫が弱くなった時にぶり返す病気、風疹による先天性風疹症候群やおたふくかぜによる難聴のように、一生にわたる障害を残すものもあります。このため、手洗い・うがいなど日頃の衛生に加え、ワクチンによる予防が大切です。

 

 そうだったんだ 体の仕組み 循環器(心臓・血液)編

体の仕組み

心臓はこぶし大のポンプ

心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をして、毎日休みなく拍動しています。大きさは、成人では手のこぶしほど、重さは約300グラム。厚さ1センチメートル前後の筋肉(心筋)からなり、心筋が伸びたり縮んだりして、血液の流れを調整しています。
心臓には「心房」と「心室」が左右に1つずつあります(図)。心房は血液が入っていく部屋、心室は血液を送り出す部屋です。部屋の出入り口には弁が付いていて、血液の逆流を防いでいます。
左心室から全身に送られる血液は、体を20秒ほどで1周して、右心房に入ります。右心房から右心室に入った血液は肺に送られて、酸素を受け取って、左心房に入り、左心室に戻ります。心臓から全身に送られる血液の量は安静時で分間に約5リットル、運動時は30リットルにもなります。
心臓は一定のリズムで拍動します。右心房からの電気信号が心筋に伝わると、心房と心室が順番に収縮して、血液が送り出されます。こうした心臓の中の電気的変化を記録したものが心電図です。

地球2周半分もの血管に流れる血液

血液は、血管を通って全身に届けられます。心臓から酸素豊富な血液を送るのが動脈、動脈から全身に血液を行きわたらせるのが毛細血管。そして、毛細血管から集まった血液を心臓に戻すのが静脈です。
血管の太さはさまざまで、首にある頸動脈は小指くらいの太さですが、毛細血管は0・01ミリ以下で、髪の毛よりも細いのです。全身の血管を全てつなぎ合わせると10万キロメートルといわれ、これは地球2周半もの長さになります。

血圧は血管のおとで測っている

血圧は血管を流れる血液が血管壁を押す力のことです。心臓が収縮して動脈に血液を送り出した時が収縮期血圧(最高血圧)。反対に、全身からの血液が心臓に戻ってきて心臓が拡張する時が拡張期血圧(最低血圧)です。
血圧を測る時は、腕に巻いた帯(カフ)で血管を圧迫して血を止め、その後、減圧して圧迫を緩めると血流が回復して、血管から音がします。この時の血圧が最高血圧。さらにカフを減圧すると、血管の音がしなくなり、この時が最低血圧です。医療機関では聴診器で血管音を聞いて、血圧を測っています。
一方、最近の家庭用血圧計は、血液が流れた時の動脈の振動を、カフの圧力センサーで感知して血圧を推計しています。

心臓病を防ぐ7つの習慣

米国の心臓協会(AHA)は心臓病を防ぐ7つの習慣を勧めています。

1.血圧を管理する 2、コレステロールを調整する 3,血糖値を下げる 4,体を動かす
5,健康的な食事をする 6,体重を減らす 7,喫煙をやめる

 中でも、体を動かすことは健康を維持して長生きするのに最も効率的な方法です。日中の座っている時間を減らして、立ち上がったり、歩いたりするだけで、血圧やコレステロールが改善し、体重も減るといわれています。

 

  ドクターらく朝の健康寄席  出しゃばりな中継ぎ投手(不整脈)

「健康診断で不整脈があるって言われた」なんて、心配される人がよくいらっしゃいます。不整脈には2種類あって、「脈のリズムが乱れている」か、「リズムは正常でも脈拍が極端に速いか遅い」かの、どちらかです。
実は心臓の中には、一定のリズムで動くように刺激を出す「ペースメーカー」という細胞があります。ペースメーカーが1回電気刺激を発信すると、心臓の筋肉(心筋)は1回収縮します。つまり心臓って、電気仕掛けのポンプなんですね。
ところが、このペースメーカーが電気刺激を出さなくなったら心臓は収縮しません。そこで心臓は予備のペースメーカーを備えています。野球だって、先発ピッチャーがノックアウトされたら控えの中継ぎ投手が出てくるでしょ。こんな中継ぎのような予備のペースメーカーが心臓の中にはいっぱいあるのです。

ところが、この予備のペースメーカーが、時として勝手に電気刺激を出して心臓を収縮させてしまうことがあります。この時に心電図で見ると、突然、変な時に変な脈が出てくるように記録されます。このような収縮を期外収縮と呼びます。つまり、時期外れの収縮だから「期外収縮」というわけ。
これは、先発投手が投げているのに、中継ぎが突然マウンドにかけ上がってきてボールを投げるようなもの。しかし心臓ではちょっとしたきっかけでこんな現象が起きるんですね。例えば、驚いたり美人に出会ったりすると、出しゃばりペースメーカーは不意に刺激を出します。他にも心配事やストレスがあっても出たりする。だから、通常みられるこんな飛び入りみたいな不整脈(期外収縮)は、全然心配ないんですね。
ただ期外収縮は自覚症状が強いことがあります。ドキリとしてすごく気持ち悪かったり、胸をドンと打たれるような感じがしたり。こうなると心配になるのが人情で、病院へかけ込むことになるわけです。「大変だ、心臓が動いてる」ってね。でもまあ、大概は心配ないんですね。
しかし時には、心筋症とか弁膜症とかいう心臓の病気がありますから、たびたび動博や息切れなどの自覚症状がある場合は、病院を受診したほうが無難でしょう。

さて、次に「リズムは正常でも脈が速いか遅い状態」ですが、病的な状態で脈が急に速くなる発作を「発作性頻拍症」といって、動博や胸痛などを伴います。また心拍数が急に遅くなる病気もいろいろあって、この場合は失神を伴うこともあり、やはり病院できちんと検査を受ける必要があります。
不整脈を起こす病気はいろいろあるものの、心配のない不整脈も多いので無闇に心配しないほうが賢明です。美人を見てもドキっとしなくなったら、人生つまんないじゃないですか。「ドキっとするのは生きてる証拠」ぐらいの気持ちで、のんびりやるのがよろしいようで。

 

立川らく朝(落語家・医師)
日本内科学会認定内科医、医学博士

杏林大学医学部卒業後、慶応義塾大学医学部内科学教室へ入局。主として脂質異常症の臨床と研究に従事し、2002年に開業。46歳で立川志らく門下に入門、2004年立川流家元・立川談志に認められ二つ目昇進。「健康落語」などの新ジャンルを開拓し、全国で講演や独演会などを行う。近著に「Drらく朝の健康噺」(春陽堂書店)。ラジオNIKKEI、BS日テレなどに出演中。http://rakuchou.jp/index.html 笑いと健康学会理事・日本ペンクラブ会員。

医療機関で処方される薬を知ろう

お薬百科

医療機関で処方される薬を知ろう (胃薬編)

医師が処方する薬の役割を知っておくと、治療の狙いがよく理解できます。

胃や腸など消化器の不調は日常生活でもしばしば体験する出来事です。腹痛や下痢、便秘、嘔吐などといった症状があると、生活はとても不快になります。こうした症状の改善に、市販薬も含めて胃腸薬を使う機会も多いのではないでしょうか。今回は消化器の中でも胃に焦点を当て、主な処方薬を取り上げます。

胃の働きを改善する薬

検査しても潰瘍や萎縮などの異常が認められないのに、胃もたれ、痛み、吐き気などが繰り返し起こることがあります。以前は、「胃アトニー」「神経性胃炎」「胃下垂」などと呼ばれていましたが、最近は「機能性デイスペプシア」あるいは「機能性胃腸症」と呼ばれるようになっています。

消化管運動機能改善薬

こうした症状がある時、消化管の運動を促進したり、運動が過剰な場合は鎮めて適切な状態に調節する「消化管運動機能改善薬」が処方されることがあります。

制吐剤

胃の不調で最もつらい症状の1つが吐き気・嘔吐です。一般的に吐き気止めとしてよく処方される薬には、「ドパミン受容体括抗薬」があります。消化管の運動機能を改善して、蠕動運動を強める他、脳の嘔吐中枢への刺激を鎮める働きがあります。
吐き気止めには、乗り物酔いにも使われる抗ヒスタミン薬や、痩撃などによる嘔吐を抑える鎮痩薬も用いられます。漢方薬が有効なこともあります。

消化酵素薬

消化酵素薬は、本来、胃や腸、膵臓などから分泌されて食物を分解する働きを持つ消化酵素を補う薬剤です。

健医薬

健胃薬の多くは、複数の成分を配合したいわば総合胃薬です。消化酵素や制酸薬と、吐き気を抑える丁字や、痙攣を鎮め、痛みを取る甘草などの生薬(漢方薬)を含むものが主流になっています。

消化性潰瘍治療薬

消化性潰瘍は、胃や十二指腸、食道などの粘膜が傷つく病気です。
治療には、攻撃を弱める薬としては、胃酸の分泌を抑える酸分泌抑制薬や、制酸薬が、粘膜を防御する薬として、粘膜の保護や修復の促進、粘液分泌の促進などの効果を持つ薬が使われます。

酸分泌抑制薬

酸分泌抑制薬は、その名の通り胃酸の分泌を抑える薬で、プロトンポンプ阻害薬のほか、H2受容体桔抗薬(工イチツーブロッカー)やムスカリン受容体括抗薬、抗ガストリン薬などが処方されます。

制酸薬

制酸薬は、過剰な胃酸を中和して粘膜を保護します。速効性があり、短期間使われます。炭酸水素ナトリウムや乾燥水酸化アルミニウムゲルなどの他、水酸化アルミニウムゲルと水酸化マグネシウムの配合剤などが処方されます。

粘膜保護薬

粘膜を防御する薬では、粘膜組織の血流を増やす、粘液の分泌を促す、傷ついた組織の修復を促進するなどの作用を持った薬剤が処方されます。酸分泌抑制薬と併せて処方されることがあります。

まとめ

市販の胃薬を常用している人は珍しくありません。しかし、がんやピロリ菌感染など、大きな病気が潜んでいる場合もありますし、食生活や飲酒・喫煙、ストレスなどの生活習慣が不調の原因になっていることもあります。薬によっては、かえって状態を悪くすることもありますので、自己判断せず、定期的に検診を受けたり、医師や薬剤師に相談して、不調の原因をできるだけ取り除き、正しい治療を受けてください。

ひとくち病気解説 「鼻アレルギー」

鼻アレルギーは、アレルギー性鼻炎とも呼ばれ、何らかの物質(抗原)に反応して起きる鼻粘膜のアレルギー性炎症です。くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状ですが、ひどい場合には頭痛や目の充血、喉の痒みなどを伴うこともあります。こうした炎症を引き起こす抗原を、アレルゲンといいます。鼻アレルギーは、アレルゲンの違いによって、「季節性」と季節を問わず1年中起きる「通年性」に大別できます。
季節性の鼻アレルギーは、主にスギやヒノキの花粉で引き起こされる花粉症ですが、他にもイネ科やキク科の植物などで発症することもあります。一方通年性の鼻アレルギーは、ダニや家の中のほこり(ハウスダスト)などで起こります。他にも犬や猫、ハムスターなどのペットの抜け毛やふけ、カビ類、牛乳や卵、ピーナッツ類のような食品がアレルゲンとなることもあります。鼻アレルギー
鼻アレルギーの治療には、まずアレルゲンを突き止めなくてはなりません。抗原を調べる皮膚テストや血液検査などで、アレルゲンを碓定します。
治療の基本は、まずアレルゲンの回避です。花粉症なら、飛散量の多い日は外出を控える、外出時にマスクや眼鏡で防備する、帰宅したら洗眼やうがいをするなどで、花粉を避けます。アレルゲンがダニやハウスダストなら、ダニの好む湿気やカビ、ほこりを取り除く環境づくりが必要ですから、室内を念入りに掃除しましょう。
症状を抑えるために、薬物療法も行います。抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬、ステロイド薬などを内服あるいは吸入、点鼻をして炎症を鎮めます。花粉症では、花粉の飛散前に予防的に薬を内服したり、減感作療法といって、アレルゲンを少しずつ体内に取り込み、数年かけてアレルゲンに体を慣れさせて抵抗力をつけるという長期治療方法もあります。皮下注射と舌下に含む方法とがあります。

健康・医療のヒント

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